TOP > 風景表現 > 時間帯(朝・昼・夜) > 夕焼け
夕焼けが大火事のよう
この表現が分類されたカテゴリ
夕焼け
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
no data
単語の意味
夕焼け(ゆうやけ)
大火(たいか)
夕焼け・・・大陽が沈む時、西の空が赤く染まったように見えること。太陽の光が、昼間より長い距離、空中を通って来るため、波長の短い青色の光は散乱し、波長の長い赤色や黄色の光だけが、地上に到達することで起こる現象。
大火・・・陰暦9月の異名。十二次のひとつ。
ここに意味を表示
夕焼けの表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
恐ろしい夕焼けを見た。 一生、忘れない。 あの日の円盤に匹敵するすごさだった。心動かされた。生きていたのだ。 時間は生き物だ。 何の気なしに私たちは街中を歩いていた。南国のように透明で乾いた陽ざしが、オレンジを帯びつつあった。赤い空に、暗い町並みは影絵のように浮かびあがっていた。 しかしそれはほんの序曲だった。 私たちは普段、東京で夕空を見るとき「あっちの、はるか遠いほうで、何かきれいなことをやっているな」と思う。 TVの画面を見るように、パンフレットの絵画を見るように。 でも、それから数分間の間に見たことは全然違った。 手で触れるかと思った。 透明で、赤く柔らかで、巨大なエネルギーが、町や空気の目に見えない壁を通りぬけて押してくるような迫力だった。息苦しいほどの、生々しさだった。 一日は一日を終えるとき、何か大きくて 懐かしくて怖いほど美しいことをいちいち見せてから舞台を去っていくのだ、と思い知った。実感した。 町に、自分にしみ込んでくる。なめらかに溶けて、したたり落ちる。 そういう赤が刻々と色を変え、オーロラのように展開していく。 もっとも美しく透きとおったロゼのワインや、愛妻の頰の赤、そういったもののエッセンスが、西のほうからめくるめくスピードでぜいたくに迫ってきた。 路地のひとつひとつが、ひとりひとりの人の顔が。赤く照らされては満たされていく、激しい夕焼けだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
遥かの山の空はまだ、夕焼けの名残の色がほのか
川端康成 / 雪国 amazon
このカテゴリを全部見る
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
同じカテゴリの表現一覧
時間帯(朝・昼・夜) の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ