村は夏めいて来た。この山国に新緑を見るともう五月の中旬 であった。
吉川英治 / 銀河まつり ページ位置:61% 作品を確認(青空文庫)
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夏
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前後の文章を含んだ引用
......ぜいたくに取りよせた。その点では、七之助が相変らず伝統を固持していわゆる口伝式 な、妙なものばかりから材料をとっているというやり方に対して、十分な優越をもてた。 村は夏めいて来た。この山国に新緑を見るともう五月の中旬 であった。 二人の手伝いが休んだので、慎吾も、仕事小屋にぼんやりしていたが、一昨日 、窓から投げこんで行ったお芳の手紙を出して、読み直していた。 彼女の手紙は、その前の手紙......
単語の意味
新緑(しんりょく)
新緑・・・晩春や初夏のころの、木々の若葉のみずみずしい緑。
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夏の表現・描写・類語(夏のカテゴリ)の一覧 ランダム5
私たちははじめましての乾杯をして、この夏はじめての生ビール大ジョッキを飲んだ。 夏の 匂いがした。サイパンとは違う。もっと淡い影と共に訪れ、深い陰影を持った夏だ。いつのまにか飲み物や木々の緑に混じってきて、むきだしの腕に触れてきて、気づくと空一面に広がっている。力強く街中に満ちている。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
ショッキングピンクのTシャツに、短パン、素足に革のサンダルというご機嫌ないでたちでお金をおろしに出かけた。こんな格好で町に出られるめでたい季節は夏だけだ。薄いビニールのバッグに、さいふひとつ入れて歩いていた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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「夏」カテゴリからランダム5
光の中に棘があって、剣山で素肌を刺すような暑さ
林 京子 / 道 amazon
雨が卯の花を腐した後すぐ梅雨に続き、そのまま惰性のように降り続ける
有吉 佐和子 / 華岡青洲の妻 amazon
晩春の花の萼(がく)をまだつけている新果のような五月のある朝
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
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