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けばけばしい電灯の光だけが、むちうつようにがらんとした部屋 の薄ぎたなさを煌々 と照らしている
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:99% 作品を確認(青空文庫)
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蛍光灯・屋内のあかり
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前後の文章を含んだ引用
......に灯 がともって、寒い靄 と煙との間を労働者たちが疲れた五体を引きずりながら歩いて行くのにたくさん出あっているだろう。小さなストーブに煙の多い石炭がぶしぶし燃えて、けばけばしい電灯の光だけが、むちうつようにがらんとした部屋 の薄ぎたなさを煌々 と照らしているだろう。その光の下で、ぐらぐらする椅子 に腰かけて、ストーブの火を見つめながら木村が考えている。しばらく考えてからさびしそうに見るともなく部屋の中を見回して、また......
単語の意味
けばけばしい
煌煌・煌々・晃晃・晃々(こうこう)
けばけばしい・・・不快感を感じるほど行き過ぎているさま。品がない派手さでうっとうしいさま。配色が賑やかで嫌気を感じるさま。
煌煌・煌々・晃晃・晃々・・・キラキラと光り輝くさま。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
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腐った海漿 のような五燭燈
小林多喜二 / 蟹工船
カトレアをかたどったいくつもの小さなシャンデリアが照らす下で
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
(電球の球は)未熟な少女のように《…略…》光沢なく点っている。
葛西 善蔵 / 悪魔「葛西善蔵全集〈第1巻〉 (1974年)」に収録 amazon
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ある日の晩大町という所を散歩していたら郵便局の隣に蕎麦とかいて、下に東京と注を加えた看板があった。《…略…》東京と断わる以上はもう少しきれいにしそうなものだが、東京を知らないのか、金がないのか、めっぽうきたない。畳は色が変わっておまけに砂でざらざらしている。壁は煤でまっ黒だ。天井はランプの油烟でくすぼってるのみか、低くって、思わず首を縮めるくらいだ。ただ麗々と蕎麦の名前をかいて張りつけたねだん付だけはまったく新しい。なんでも古いうちを買って二、三日まえから開業したに違いなかろう。
夏目 漱石 / 坊っちゃん amazon
二人が入るカーテンの中は、窓ガラスごしの冷たい空気が伝わってきて寒かった。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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