苺 色 の冷たさがきりきりと 脳味噌 に突きあがってくる。信雄は匙を口にくわえたまま、思わず身を 捩らせた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:5% 作品を確認(amazon)
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冷たさ・冷たい温度
かき氷
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......も、やなぎ食堂にはときどき顔出してや。わしがここに店開いて、その最初のお客さんがあんたやからなあ」「そうや。まだここらに焼跡がごろごろ残ってるころやったなあ」 苺色の冷たさがきりきりと脳味噌に突きあがってくる。信雄は匙を口にくわえたまま、思わず身を捩らせた。慌てて食べるさかいやと言って、晋平は掌で信雄の口元を拭いた。「のぶちゃんがまだお腹に入っとったで」 店先を掃除している貞子にも、男は話しかけた。「ほんまに長いお......
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冷たさ・冷たい温度の表現・描写・類語(温度のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ずっと外気にさらされていたベンチは、ちょっと立ち寄っただけの人間に簡単に心を開かない。ひんやりと冷たい無機物に腰を下ろし、愛子は携帯の明かりを灯した。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
氷は切れるほどに冷たく
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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かき氷の味、おいしさを伝える表現・描写(和菓子のカテゴリ)の一覧 ランダム5
大きな氷のカタマリをかき氷の機械の台の上にヨッコラショとのせる。 手でハンドルをタテに回すと、どういう仕掛けかタテの回転運動はヨコの回転運動に変わり、氷がシャキシャキとけずられ、台の下に置かれたグラスの上に少しずつ降りつもっていく。 降りつもって円錐形に盛りあがっていくのを、固唾をのんで見守ったものだった。盛りあがったところに、おばさんは小さな鉄のヒシャクでイチゴ水を一杯だけしゃくってかけてくれる。かき氷のツユは、いつだって足りたことがない。いつも少ないツユをやりくりして、時にはツユの全然かかってない部分を味気なく食べたりして何とかしのいでいた。
東海林 さだお「タコの丸かじり」に収録 amazon
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「熱い、熱い、たまんねえな。人間の燻製 が出来そうだ」
小林多喜二 / 蟹工船
心臓麻痺を起こすかと思った。流れる川の水は、冷たいなんてもんじゃない。痛くて、しびれて、感覚がなくなる。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
ずっと外気にさらされていたベンチは、ちょっと立ち寄っただけの人間に簡単に心を開かない。ひんやりと冷たい無機物に腰を下ろし、愛子は携帯の明かりを灯した。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
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