TOP > 感覚表現 > 動き・反応・変化・現象 > 電話を切る・終話
(電話が突然切れる)ただぼくは──」と言いかけたところで、ぷつんと電話が切れた。まるで誰かがなたでロープを叩ききるみたいに唐突に、暴力的に。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:37% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
電話を切る・終話
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......行って、そこからフェリーに乗るの。島に行く船は一日に二便、昼前と夕方にしかないから、その時間に港に行って見ています。来てくれる?」「なんとか行けるとは思います。ただぼくは──」と言いかけたところで、ぷつんと電話が切れた。まるで誰かがなたでロープを叩ききるみたいに唐突に、暴力的に。そして最初と同じような激しい雑音がやってきた。ひょっとしてもう一度ラインがつながるんじゃないかと、一分ばかり受話器を耳にあてて待っていたのだが、聞こえてくるのは......
ここに意味を表示
電話を切る・終話の表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(公衆電話)「君にはそれができる、天吾くん。俺には――」 そこで十円玉が切れた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
(電話が切れて、)手の中に残された死んだ受話器を、しばらく黙って見つめた。農夫が日照りの季節に、ひからびた野菜を拾い上げて眺めるみたいに。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
(賑やかな場所からに電話が切れる)電話を切る。 寒々とした吹きさらしの場所にひとりとり残された気がする。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「動き・反応・変化・現象」カテゴリからランダム5
夏目漱石 / 吾輩は猫である
混乱した群衆の大移動の波にもまれて
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
「電話」カテゴリからランダム5
電話のベルが十二回鳴ったが、僕は受話器をとらなかった。ベルが鳴りやんだあとも、その余韻は部屋の淡い夕闇の中にちりのように漂っていた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
そう言うと、間を置かずにふかえりは電話を切った。会話は一瞬にして消滅した。誰かが研ぎ澄まされた鉈(なた)を振り下ろして、電話線を断ち切ったみたいに。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
受話器にじっと耳をあてていた。耳が受話器にはりついてとれなくなってしまうんじゃないかという気がするくらいしっかりとだ。
村上春樹 / ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
動き・反応・変化・現象 の表現の一覧
電話 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ