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車の往来の盛んな通りを一本挟んだ席で、近いテーブルの客たちの会話は、その僅かな隔たりを越える間に、適度に搔き消されていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 ページ位置:89% 作品を確認(amazon)
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小さな音・不鮮明な音
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前後の文章を含んだ引用
......ことになる人生の苦難を、私は心配している。」「大丈夫よ、それは。」 ソリッチは、表情をやや険しくしてグラスを置くと、改めて娘の顔を見つめ直した。海辺と言っても、車の往来の盛んな通りを一本挟んだ席で、近いテーブルの客たちの会話は、その僅かな隔たりを越える間に、適度に搔き消されていた。「事実は、事実としてある。情報の真相を確かめるというのは、今の世界では最も価値のある仕事だろう。報道の虚偽や偏向は、国の運命も、人間の運命も破壊的に変えてしまう......
単語の意味
往来(おうらい)
盛ん・壮ん(さかん)
往来・・・1.行き来(いきき)。行ったり来たりすること。
2.道路。通り。
2.道路。通り。
盛ん・壮ん・・・1.元気で勢いがあるさま。
2.何かが積極的に行われるさま。何かが続けざまに行われるさま。
2.何かが積極的に行われるさま。何かが続けざまに行われるさま。
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まるで幾重にもかさねられたベールを抜けて届いてくる音のようにくすんで聞こえた。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
気配をひそめようとする人間がそれでもたててしまう低い音は家中のどこにいても伝わり
羽田 圭介 / スクラップ・アンド・ビルド amazon
最後のほうはもう、ほとんど聞き取ることができなかった。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
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ざわざわという音が、平らな煙みたいに目の高さを漂う
村上春樹 / めくらやなぎと眠る女 amazon
バンドの音楽が休憩になって、人々の話すざわめきが波音に混じって流れ始めた。
吉本 ばなな「アムリタ(上) (新潮文庫)」に収録 amazon
法衣が擦れる音と、革靴のソールが床を叩く乾いた音だけが鳴り続ける。
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