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歪んだガラスから差し入る夕陽が、広間の障子に長身の影を、くっきりと 曳いていた。
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:21% 作品を確認(amazon)
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室内に差し込む光
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前後の文章を含んだ引用
......蔭山はやってきた。 今まで聴いたことのない重々しい軋みが、廊下を近付いてきた。中庭ごしに覗くと、母に先導されて滑るように廊下を歩いてくる黒ずくめの蔭山が見えた。歪んだガラスから差し入る夕陽が、広間の障子に長身の影を、くっきりと曳いていた。 蔭山は僕の部屋に入ると、厚い眼鏡を光らせて、本棚や昆虫の標本やプラモデルのコレクションを眺めた。帽子を脱いだ顔は異様に長く、まるで馬か山羊のようだった。学生服......
単語の意味
夕日・夕陽(ゆうひ)
長身(ちょうしん)
夕日・夕陽・・・夕方の太陽。入り日(いりひ)。
長身・・・背が高いこと。また、その体。長躯(ちょうく)。
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重い布がまくれると、朝の光が線となってこぼれ出した。「希望」というものをもし絵に描くのなら、こんなふうになるのではないかと思われるほど、光は薄暗い部屋をまっすぐにつきぬけていった。
林 真理子 / 京都「最終便に間に合えば (文春文庫)」に収録 amazon
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(部屋が散らかっていて)まるで鶏小屋みたいですもの
室生 犀星 / 杏っ子 amazon
このマンションはオートロックで、玄関に行けばモニターで訪問者の顔を見ることができる。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
白い光にまみれた教室
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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時刻は昼らしく、天井の明かりからまっすぐに日が差し込んでいた。光は何本かの太い柱となって床から直立し、その中で細かな塵が舞っているのが見えた。その光の柱は刃物で切り取られたようにくっきりと鋭角的で、南国の太陽の激しさを部屋の中に送り込んでいた。光のない部分は暗く冷やかだった。そのさまあまりにも対照的だった。まるで海底にいるみたいだな、と僕は思った。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
やがて屋根の一隅に陽光がこぼれ落ち、朽ちた 木肌 をあぶり始めた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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