原始的な欲望だった。気持ちいい、いつまでもそこにとどまって感じていたい。
吉本 ばなな「アムリタ(上) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:97% 作品を確認(amazon)
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欲望・本能・欲求
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......。」 させ子はほほえんだ。「何だかまだよくわからないけど、でも何だかよかったわ。」 私は言った。「もっと、聴きたい。」 それにつきた。ほかには言葉にはできない。原始的な欲望だった。気持ちいい、いつまでもそこにとどまって感じていたい。「うん、俺も。」 竜一郎も笑った。「さ、歩いて帰ろう。」 させ子は言った。コズミくんは黙って立ち上がった。あまりにも静かに顔をこわばらせているので気分が悪くなっ......
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原始的な欲望だった。気持ちいい、いつまでもそこにとどまって感じていたい。
吉本 ばなな「アムリタ(上) (新潮文庫)」に収録 amazon
ムウッと息がつまりそうなほど、男の性慾が渦巻いている
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
とどきますか、とどきません。光りかがやく手に入らないものばかり見つめているせいで、すでに手に入れたものたちは足元に転がるたくさんの屍になってライトさえ当たらず、私に踏まれてかかとの形にへこんでいるのです。とどきそうにない遠くのお星さまに向かって手を伸ばす、このよくばりな人間の性が人類を進化させてきたのなら、やはり人である以上、生きている間はつねに欲しがるべきなのかもしれない。みんなの欲しがる気持ちが競争を生み、切磋琢磨でより質の高いものが生みだされていくのですね。でも疲れたな。まず首が疲れた。だってずっと上向いてるし。いつからだろう、さらなる飛躍という言葉が階段を駆けのぼるイメージではなくなり、遠くで輝くものを飛び上がってつかみ取り、すぐに飽きてまるきり価値のないものとして暗い足元へ放る、そしてまた遠くへ向かって手を伸ばす、そのくり返しのイメージに変わってきたのは。
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
既に志津子に対する欲求は、彼の身体の最深部のところで、かすかに動いているにすぎなかった。
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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