TOP > 風景表現 > 室内のようす > 庭・縁側・ベランダ
(広い庭)幾何学的造りの庭が池の単純な円や、花壇の複雑な雲型や弧形で、精力的に区劃 されていた。それは偶然規則的な図案になって大河底を流れ下る氷の渦紋のようにも見えた。
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:93% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
庭・縁側・ベランダ
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......通り過ぎると、小さいキャフェには昔風に床へ鋸屑 を厚く撒 いているのが匂った。トロカデロ宮を裏へ廻 った広庭はセーヌの河岸で、緩い傾斜になっていた。その広闊 な場面を、幾何学的造りの庭が池の単純な円や、花壇の複雑な雲型や弧形で、精力的に区劃 されていた。それは偶然規則的な図案になって大河底を流れ下る氷の渦紋のようにも見えた。傾斜の末に、青木に囲まれて瀟洒 なイエナ橋が可愛 らしく架っている。ここから正面に見るエッフェル塔はあまりに大きい。 暮れるのを惜しむように、遊覧の人々は、三々五々......
ここに意味を表示
庭・縁側・ベランダの表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
縁側に立ったまま、明るい初夏の日差しのさしこむ我が家の狭い庭を眺めてみた。眺めたからといって心がなごむような庭ではない。一日のうちほんの少しの時間しか日が差さないから土はいつも黒く湿っているし、植木といっても隅の方に二株か三株ぱっとしないアジサイがあるだけだ。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
(ハワイの家)小さいすてきなおうちの玄関に立つと、プルメリアの花の香りでめまいがした。庭にはたくさんのブーゲンビリアがあって、色とりどりにわさわさと咲いていた。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
屋根だけの物置き場があって
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
早春から初夏にかけて、その庭に花が絶えぬ。柿の裸木に若い芽が燃えたち、若葉が新緑となってゆく経過が、書斎の窓いっぱいに見てとれる。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「室内のようす」カテゴリからランダム5
同じカテゴリの表現一覧
室内のようす の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ