自分を支える現実がゆらぐような、あの めまい
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 ページ位置:33% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
目まい
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......方で睦子が老女の若返りであることを半ば以上疑っていなかった。 そう思っても睦子を少しもうとましく思えなかった。一夜あけた病室で老女を見た時の吐き気のようなもの、自分を支える現実がゆらぐような、あのめまいもなく、若くなった身体を私にひらこうとした睦子の、さまざまな表情、姿態、触感を思い出していじらしかった。睦子、と私は歩きながら小さく叫んだ。 それからフランス語......
ここに意味を表示
目まいの表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
私はそっと、月に鏡をかたぶけて見た。眉を濃く引いた私の顔が渦のようにぐるぐる廻ってゆく
林芙美子 / 新版 放浪記
手すりに靠れて彼は急に襲ってきた二度目の 眩暈 の去るのをじっと待っていた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
崖から突き落された怪我人のように、彼女はまだ視覚が定まらないで眩暈(めまい)を感じていた。
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
このカテゴリを全部見る
「その他の気分」カテゴリからランダム5
少量のワインで頬に赤みがさした水島の顔に、一種の幼さのようなものが漂っていて十和子は目が離せない。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
口を開いたまま短く息を二度吸い込んだ。まるで息を吸っても肺に届かないみたいに。
宮下 奈都「羊と鋼の森 (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
その他の気分 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ