TOP > 感覚表現 > 光と影 > 光に照らされた顔や姿
雨戸を少しあけて、白い診察着を着た男が顔をだした。《…略…》西陽をこちらは背にうけているためか、雨戸をしめきった部屋はひどく暗く、その暗い影のなかでこの男は妙に 蒼 黒くむくんで見える。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 ページ位置:1% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
光に照らされた顔や姿
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......っていた。庭にはよごれた子供の赤い長靴が一足、落ちていた。あわれな犬小屋が入口にあったが、犬はいなかった。呼鈴を幾度も押したが誰も出てこない。私は庭にまわった。雨戸を少しあけて、白い診察着を着た男が顔をだした。「だれ?」「患者ですが」「どうしたの」「気胸をうって頂きたいと思いまして」「気胸?」 医者は四十位だろうか老けた感じのする男だった。あごを右手でしきりにさすりながら、彼は私をぼんやりと凝視していた。西陽をこちらは背にうけているためか、雨戸をしめきった部屋はひどく暗く、その暗い影のなかでこの男は妙に蒼黒くむくんで見える。「今まで医者に見てもらったのかね」「はあ。半年ほど空気を入れてもらいました」「レントゲンは?」「家においてきましたが」「レントゲンがなかとなら仕方がない」 医者......
単語の意味
妙(みょう)
背(せ)
妙・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと(さま)。
ここに意味を表示
光に照らされた顔や姿の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
街灯が照らしだす顔は、廃墟のように白く美しかった。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
陽に照らされた、ぶっちょうづら。まつげが長くて目と目が離れてるのは、彼の父親似。小さい唇は母親似。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「光と影」カテゴリからランダム5
犬の頭のように大きい懐中電灯
大江 健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
「体つき・体型・体全体の様子」カテゴリからランダム5
同じカテゴリの表現一覧
光と影 の表現の一覧
体つき・体型・体全体の様子 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ