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......。「タザキさん、今はホテルですか？」　そうだ、とつくるは言った。「今オフィスを閉めるところです。あと三十分したらそちらに行けます。ロビーでお会いできますか？」　オルガは細いジーンズに長袖の白いＴシャツという格好の、金髪の女性だった。たぶん二十代後半だろう。身長は百七十センチ前後で、顔はふっくらとして、血色が良かった。裕福な農家に生まれ、そこで性格の良いおしゃべりな鵞鳥たちと一緒に育てられたという印象があった。髪を後ろにまとめ、黒いエナメルのショルダーバッグを肩から提げていた。郵便配達人のように姿勢良く、広い歩幅でホテルの玄関から入ってきた。　二人は握手をし、ロビーの......

単語の意味

血色（けっしょく）

金髪（きんぱつ）

鵞鳥・鵝鳥（がちょう）

血色・・・血行による顔の色やツヤ。

金髪・・・金色の髪の毛。ブロンド。

鵞鳥・鵝鳥・・・カモ科の大形の水鳥。野生の「灰色雁（ハイイロガン）」「酒面雁（サカツラガン）」を家禽（＝鳥類の家畜）にしたもの。羽色は白色のものと灰褐色のものとがある。首は長く、嘴（くちばし）の根元にコブがある。主に肉用とし、日本では愛玩用とし公園などで飼われることも多い。