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やっぱり、あのとき、乃武夫はいたのだ。 あの声を聞かれてしまった。 塩沢は、うしろから斬りつけられたような気がした。
向田邦子 / ダウト「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 ページ位置:67% 作品を確認(amazon)
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ドキッとする
嘘がばれる
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......ないと詫びて帰っていった。 見送りに席を立ちかけた塩沢のうしろで、乃武夫が、「クジラオカ」 と呟いた。 なにかを反芻するような、意味のこもったいい方に聞えた。 やっぱり、あのとき、乃武夫はいたのだ。 あの声を聞かれてしまった。 塩沢は、うしろから斬りつけられたような気がした。 自分のなかに、小さな黒い芽があることに塩沢は気がついていた。 人が見ていないと、車のスピード違反をする。絶対安全と判ると、小さなリベートを受取ったこともある。......
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ドキッとするの表現・描写・類語(驚きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
何かが君の胸をどきんと下からつき上げて来た。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
(蝶を盗んだ)翌日、学校に行くと、組の仲間はひそひそと何かを話し合っていた。 「おこぜの奴、あの蝶を盗まれよったんやぜ」 「ふーん。誰が盗んだんや」顔が思わず強張るのを感じて、ぼくは視線をそらした。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
不意だったから、どんと心臓がバウンドして、痛いくらいだった。
朝井 リョウ / もういちど生まれる「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「警察の者ですが」 尋恵の心臓を 鷲掴みにするような声が耳に飛び込んできた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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嘘がばれるの表現・描写・類語(心の交流・意思の疎通のカテゴリ)の一覧 ランダム5
崩壊の穴はそのことから急速に拡がった。
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
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「声」の言葉を含む驚きの表現・描写・類語(心の交流・意思の疎通のカテゴリ)の一覧 ランダム5
かろうじて、喉から漏れた空気が声になる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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「心の交流・意思の疎通」カテゴリからランダム5
黒い陰が、事件の根にあるものを日蝕のように覆っている
勝目 梓 / 日蝕の街 amazon
(聞かれてはいけない話を聞かれていた)一方的に話し終え、受話器を置いたとき、家の中に気配を感じた。 乃武夫が台所で水を飲んでいた。 「入るときは玄関から入れよ」 自分でも声が震えているのが判った。 「みんな、居ないの?」 屈託のない乃武夫の声に、ほっとしたのだが、やはり聞いていたのだ。
向田邦子 / ダウト「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
断片的な真実をうまく組み合わせきちっと整合させる
小林久三 / わが子は殺人者 amazon
九九を間違えた小学生をたしなめる教師のような顔で首を振る
宮部 みゆき / 我らが隣人の犯罪 amazon
痛いものを怺 えるような眼を、ふと、反 らして、 「たのむ、是非」 と、一角は言った。
吉川英治 / 無宿人国記
「驚き」カテゴリからランダム5
波の音も星のまたたきも、夢の中の出来事のように、君の知覚の遠い遠い末梢 に、感ぜられるともなく感ぜられるばかりだった。すべての現象がてんでんばらばらに互いの連絡なく散らばってしまった。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
少女のように晴れやかに驚きながら
有島武郎 / 或る女
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