会見場が水を打ったように静まり返る。余韻のように、二、三の 咳払いが響き渡った。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 ページ位置:14% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
室内(空間)が静か
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......い、時間の設定といい、入念に仕組まれた記者会見であることは明らかだった。 午後一時を十分過ぎた頃、前触れもなく、会見席の横手から制服姿の一団が登場した。途端に、会見場が水を打ったように静まり返る。余韻のように、二、三の咳払いが響き渡った。進み出た榛康秀が会見席に鷹揚に着座すると、司会用のマイクスタンドの前に立った丸顔の刑事総務課長が、やや緊張気味に口を開いた。「これより、静岡県警本部長による緊急......
単語の意味
余韻・余韵(よいん)
余韻・余韵・・・1.余(あま)った韻(いん[=似たような響き])。余った音。鐘をついた後などにある、音が鳴り終わった後にも残っている響き。「韻」と「韵」はどちらも訓読みで「ひび(き)」と読め、「音」を意味する字。「余音」とも書く。余響(よきょう)。
2.1が転じて、事が終わったあとも残る風情や味わい。また、詩文などで言葉で直接あらわされていない趣(おもむき)。余情(よじょう)。
2.1が転じて、事が終わったあとも残る風情や味わい。また、詩文などで言葉で直接あらわされていない趣(おもむき)。余情(よじょう)。
ここに意味を表示
室内(空間)が静かの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(切腹すること告げに帰宅した主人)家はひっそりとしている。ちょうど主人の決心を母と妻とが言わずに知っていたように、家来も女中も知っていたので、勝手からも厩 の方からも笑い声なぞは聞こえない。
森鴎外 / 阿部一族
病室は相変わらずしんと息を静めていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
静かだ。まるで建物が主体で、中の人間達はひっそり生きてるかのように。
中村文則 / 教団X amazon
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
潮騒が、海の健康な寝息のように規則正しく寧(やす)らかに聞こえる
三島 由紀夫 / 潮騒 amazon
玩具箱をひっくりかえしたような賑やかな
林 芙美子 / 浮雲 amazon
ピアノ弾きが細い指でカクテルグラスのふちをそっと叩いている。そんな透明な音だ。
竹下文子 / 風町通信(雨が待ってる) amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ