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(河豚のみりん干し)河豚ふぐ のみりん干しは私の大好物である。飴色に 透けているのを電熱器であぶり、表面にいくらか焦げめがつくまで焼く。それをちぎって食べると、日本酒にも洋酒にもよくあう。  ただ東京のデパートあたりで買った品物はどうかすると身が薄く、しかもいくら嚙んでもゴムのように歯切れがわるい。やはり原料となる河豚そのもののよしあしが、加工後の味わいにずいぶんと影響するもののようだ。
阿刀田 高 / ナポレオン狂「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:31% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......にありうるだろう、と私は思っていた。 だが……それはともかく私はしばらく南沢金兵衛を離れて、もう一人のナポレオン狂について語らなければなるまい。 話は唐突だが、河豚のみりん干しは私の大好物である。飴色に透けているのを電熱器であぶり、表面にいくらか焦げめがつくまで焼く。それをちぎって食べると、日本酒にも洋酒にもよくあう。 ただ東京のデパートあたりで買った品物はどうかすると身が薄く、しかもいくら嚙んでもゴムのように歯切れがわるい。やはり原料となる河豚そのもののよしあしが、加工後の味わいにずいぶんと影響するもののようだ。 こんなことを言い出したのはほかでもない。その男の記憶はいつも河豚のみりん干しといっしょにやって来る……。 去年の夏、大学の休みも残り少なになった頃だと思うのだ......
単語の意味
飴色(あめいろ)
味わい(あじわい)
河豚・鰒(ふぐ)
飴色・・・半透明の薄く明るい褐色。麦芽のデンプンをメイン材料にして作った昔の水飴の色。
味わい・・・1.食べ物の味。味の調子。風味。
2.趣。しっとりと落ち着いて、心惹かれる感じや雰囲気。
河豚・鰒・・・フグ科の海水魚。多くは体は太り、背びれは小さくて鱗(うろこ)はほとんどない。怒ると腹が大きくなる。食用で冬が旬。肉は淡泊でうまいが、内臓などに毒を持つものも多い。音が「不遇」「不具」と似ているため、縁起よく「ふく(福)」と呼ぶ地域もある。古名で「ふくべ」ともいう。
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