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ふくらはぎから足首にかけて、むくみが見られた。指先で押すと、その形通りに小さな楕円のくぼみができて、しばらくしてからゆっくり元に戻った。頼りない風船のような感触だった。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:87% 作品を確認(amazon)
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弾力・弾む感触
肌の張り具合
手でさわる・触れる
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前後の文章を含んだ引用
......と神を救うために、祈り続けただろう。 彼女は眠りながらも、唇を突き出す癖を繰り返していた。髪の生え際あたりが、紫色に鬱血していた。わたしは足元の布団をめくった。ふくらはぎから足首にかけて、むくみが見られた。指先で押すと、その形通りに小さな楕円のくぼみができて、しばらくしてからゆっくり元に戻った。頼りない風船のような感触だった。心臓が弱ると、身体の末端からむくんでくるということを聞いていた。そっと布団をずらして手首を調べてみたが、そこはまだ骨が浮き出ていた。わたしは布団を掛け直した。─......
単語の意味
指先(ゆびさき)
膨ら脛・脹ら脛・膨脛・脹脛(ふくらはぎ)
暫く・姑く・須臾(しばらく)
指先・・・手や足の、指の先端。指の先っぽ。指頭(しとう)。指端(したん)。
膨ら脛・脹ら脛・膨脛・脹脛・・・足の脛(はぎ、=すね)の後方の、膨・脹(ふく)らんでいる部分。すねの後ろ側の柔らかい部分。腓(こむら)。
暫く・姑く・須臾・・・1.長いと感じるほどではないが、すぐともいえないほどの時間。ちょっとの間。一時的。
2.ちょっと待った!
2.ちょっと待った!
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青白い弛んだ艶のない皮膚は、つまんだら剥げそうに力なく見えた
谷崎潤一郎 / 性に目覚める頃 amazon
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手でさわる・触れるの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(脂肪に指をのめり込ませる)脂肪に指を突き立ててみる。内臓の壁が半回転する。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
思いがけないほど強く指先が触れ合う
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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もう二度とこんな重いものを持って行くのはコリゴリ
東海林 さだお「タコの丸かじり (文春文庫)」に収録 amazon
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ひき蛙が跳ねるような格好で雑巾をかける
連城 三紀彦 / 恋文 amazon
なにをどうしたら、なんの手がかりもない太い幹を登れるのかわからない。俺はとりあえず、幹に腕をまわし、左足から生えた刃を樹皮に引っかけようとした。チェーンソーと、足につけた昇柱器が重くて、思うようにならない。ようやく少し体が持ちあがる。横綱の胸を借りる幕下力士みたいな、情けない恰好だ。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
荷物を持たずに長距離列車に乗るのは素敵な気分だった。まるでぼんやり散歩しているうちに時空の歪みにまきこまれてしまった雷撃機みたいな気分だ。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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