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旦那らしきものの声は、水の壁に隔てられているかのように、ぼんやりとしか耳に入ってこない。
本谷 有希子 / 異類婚姻譚 ページ位置:52% 作品を確認(amazon)
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音(声)を聞く、聞こえる
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前後の文章を含んだ引用
......齧って、お皿にべって吐いて、サンちゃんにあげたんじゃん。一回食べたやつをくれたの? そうだよ、俺が吐き出した果物、にこにこしながら、サンちゃん全部食べてたよ。 旦那らしきものの声は、水の壁に隔てられているかのように、ぼんやりとしか耳に入ってこない。だから俺、サンちゃんといるの楽なのかもしんない。この人なら、俺のうんこもにこにこ食べそうだなあって、あん時思ったんだよなあ。 その晩、旦那はゲームをやりだして以......
単語の意味
隔てる(へだてる)
隔てる・・・間に何か置く。間に何か置いて交流や行き来できないようにする。時間的、空間的に間をあける。
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電車が走り過ぎていった。遮断機の音が風に乗って彼らの頭上を舞っていた。
小川 洋子 / 盲腸線の秘密「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
(声は)一筋のしなやかな水流となって耳の管をすり抜け、鼓膜を震わせ、(鼻と耳が交差する)秘密の洞窟の扉をノックした。闇に響く振動は長く余韻が消えなかった。
小川 洋子 / 仮名の作家「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
彼女の声が、鼓膜の深いところまで染み込んでゆく
小川 洋子 / 先回りローバ「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
こめかみのあたりから騒音が湧き上がってくるような耳鳴り
林 京子 / やすらかに今はねむり給え amazon
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雨で水かさを増した川音がズシンズシンとまるでだれかに背中をどやされるみたいに響いてくる
三浦哲郎 / ユタと不思議な仲間たち amazon
墓の中のようにしんと静まり返って
芥川龍之介 / 蜘蛛の糸
子供たちの会話は、宝石のようにキラリと光る言葉を、もったいないほど何気なく撒き散らす
干刈 あがた / ゆっくり東京女子マラソン amazon
フルートの旋律が鳥のさえずりのように鋭く宙を舞う
竹下文子 / 風町通信(喫茶店) amazon
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