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「誰だ?」上を見上げた。――それが「誰だ――誰だ、――誰だ」と三つ位に響きかえって行く。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:91% 作品を確認(青空文庫)
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こだま・やまびこ・反響する
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前後の文章を含んだ引用
......中で、それはゴリラがうずくまっているのと、そっくりに見えた。石炭庫の口が半開きになって、ひんやりした真暗な内を、無気味に覗 かせていた。 「おい」吃りが声をかけた。 「誰だ?」上を見上げた。――それが「誰だ――誰だ、――誰だ」と三つ位に響きかえって行く。 そこへ二人が降りて行った。二人だということが分ると、 「間違ったんでねえか、道を」と、一人が大声をたてた。 「ストライキやったんだ」 「ストキがどうしたって......
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どこからか材木を叩く音が――もともと高くもない音らしかったが、町の空へ「カーン、カーン」と反響した。
梶井基次郎 / 城のある町にて
言葉が耳の中でシンバルの連打のように響く
勝目 梓 / 日蝕の街 amazon
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伊吹の声が、私のすぐ横で薄暗い空気を揺すっている。 私はその振動を、鼓膜で齧るようにゆっくり耳の中に吸い込みながら歩いていた。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
一面はしんとして、雨垂れほどの音もしない。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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