渓流は岩にはじかれるようにあちこちに向きをかえ、ところどころに氷のように冷ややかなよどみを作っていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:87% 作品を確認(amazon)
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川
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前後の文章を含んだ引用
......って川を下った。僕の記憶が正しければ滝にぶつかるはずだし、滝の近くに我々が往きに歩いてきた道が通っているはずだった。 十分ばかり歩いたところで滝の音が聞こえた。渓流は岩にはじかれるようにあちこちに向きをかえ、ところどころに氷のように冷ややかなよどみを作っていた。魚の姿はなく、よどみの水面には何枚かの枯葉がゆっくりと円を描いていた。僕は岩から岩へとつたい、滝を下り、つるつるとすべる斜面をよじのぼって見覚えのある道にでた。......
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白い礫 の河原 の間をまっさおに流れる川
有島武郎 / 或る女
うねる黒びろうどのような河水
本庄 陸男 / 石狩川〈上〉 amazon
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川の流れというものが、水源地の変化や、流域の地質の硬弱によって、絶えず方向と様相を変化させつつあるのは、何か生きてのたうつ爬虫類のようにも感じとれる。
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
(海面)ささらのように裂けた寒い水面
前田河広一郎 / 三等船室「現代日本文学大系 (59)」に収録 amazon
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