自意識過剰な様子を観察していると、ボロボロの自尊心が、少しずつ修復されて行くような気がする。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:75% 作品を確認(amazon)
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馬鹿にする・軽蔑・あざける
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前後の文章を含んだ引用
......。 井上くんが、わざと余裕があるような変なステップをしながらシュートを決める。「かっこいー」佳代子ちゃんが私の耳元で囁く。 値段をつける側の人間たちの、いかにも自意識過剰な様子を観察していると、ボロボロの自尊心が、少しずつ修復されて行くような気がする。 それは、鏡を見ればすぐに壊れてしまうような脆い修繕だけれど、私はそれでも、観察という脆い鎧で自分を守るしかない。そうしないと壊れてしまいそうだった。 井上たち......
単語の意味
自尊心(じそんしん)
自尊心・・・自分の考えや気持ちを大切にする心。自分という存在に誇りを持つ心。うぬぼれの気持ち。プライド。
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一晩中うねる大波に揉まれていたような心身の疲労を極度に感じた。
宮本百合子 / 伸子
彼女の内にわだかまっている重い、激しい、同時に懶 い心持
宮本百合子 / 伸子
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帰りの電車の汗ばんだ疲労
阿刀田 高 / 蒼空「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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すっきりしたいい顔をしている。甘い、柔らかい目をしている。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
幹子と話し込んでいたら気がまぎれた。このハプニングが楽しいことにすら思えてきた。 それですっかり興奮して、まるで災害に襲われてほんの一晩、異常な状況のなか徹夜で集まっているひとたちみたいに高揚した様子の私たちは、夜中までダイニングテーブルでTVも見ずにビールと菓子で過ごしてしまった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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