けしかけるような風は、汚い煙突の煙を、みるみる白濛々の世界へ、襤褸屑(ぼろくず)をちぎって擲(たた)きつけるように飛ばして行った。
前田河広一郎 / 三等船室「現代日本文学大系 (59)」に収録 作品を確認(amazon)
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単語の意味
嗾ける(けしかける)
濛濛・朦朦・濛々・朦々(もうもう)
嗾ける・・・相手をおだてて、ある結果になるように仕向ける。そそのかす。
濛濛・朦朦・濛々・朦々・・・煙・霧・ほこりなどが、視界が悪くなるほど立ちこめるさま。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
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煙突の表現・描写・類語(外の設備・工作物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
煙突の傍を通ると、今にも頭の上に倒れかかって来るような気がして、思わず急ぎ足になる
夢野久作 / ドグラ・マグラ
銀いろの煙突は買ひ立ての呼子のやうに光つてゐた。
丸谷 才一 / 横しぐれ amazon
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風の表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
果実のようなふくらみを持った風
村上春樹 / めくらやなぎと眠る女 amazon
風が強くて、会話をぼろぼろになった旗のように吹きちぎる
曽野 綾子 / 夫婦の情景 amazon
なまぬるい草いきれのこもった風が吹く。
林芙美子 / 新版 放浪記
車から外に出た。風が、待っていたかのように京子の首筋を触る。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
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けむりの表現・描写・類語(火・煙・灰のカテゴリ)の一覧 ランダム5
羊の毛のように白く靡(なび)く浅間の烟(けむり)
田山 花袋 / 田舎教師 amazon
野火の煙が、回転する磁石の針のように揺れる
大岡 昇平 / 野火 amazon
厚い溶岩の上に冷たい水をブチまけたように、白い煙にとりまかれる
大原 まり子 / イル&クラムジー物語 amazon
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「風」カテゴリからランダム5
吹きゆく風のささやき
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
今にも風で吹き落とされそうに、星が危なっかしく空に光っている
山本 有三 / 波 amazon
「火・煙・灰」カテゴリからランダム5
炎は丸い輪になって踊っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
「外の設備・工作物」カテゴリからランダム5
街灯が等間隔に立っていて、ひとしなみにあたりを照らしている
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
自動販売機に小銭を滑り込ませる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
飴色 の縁の濃いサングラス
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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