街路樹の梢は、いつか靱 やかな撓 みを持ち始めた。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:23% 作品を確認(青空文庫)
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晩冬・春先
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前後の文章を含んだ引用
......と日が照って、夜は濃 やかな霧が市街を包む。次の日は風が強く吹いた。喉が痛むほど空気が乾燥する。――晴れても曇っても、冬が日一日と溶け去るけはいは争われなかった。街路樹の梢は、いつか靱 やかな撓 みを持ち始めた。買物がてら通りを歩いている時など、ふと、高い高い塔の頂にヒラヒラはためいている赤と緑の旗が目に留る。何もあるのではない。ただ、空高く見なれた一つの星条旗がひるが......
単語の意味
撓む(たわむ)
撓る・撓う(しなる・しなう)
撓む・・・まっすぐのものが力を加えられて、そり曲がった状態になる。
撓る・撓う・・・1.弾力があるため、折れずに、そり曲がった状態になる。撓む(たわむ)。
2.頼りなさそうにナヨナヨする。自らを支える力もなさそうに弱々しくする。
2.頼りなさそうにナヨナヨする。自らを支える力もなさそうに弱々しくする。
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春が来ていた。 コートを着る回数が減ってゆくのと同じ速さで、空気が暖かくなっていく。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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風が強く、春の日差しの中で 砂塵 が舞っていた。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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音を立てずに肌を透す隠忍な質の冬
夏目漱石 / 門 amazon
もう冬といっていい十一月末の日が熱のない強い光を射 つけて
有島武郎 / 或る女
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