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(雪の夜)空気が全部凍りついてしまったように静かだった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:94% 作品を確認(amazon)
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夜のしじま(静けさ)
冬の夕方・夜
雪
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前後の文章を含んだ引用
......螺旋状の非常階段を見上げていた。空は深い藍色で、月も星も出ていなかった。粉雪がまばらに落ちてくるだけだった。雪の粒が彼の髪や睫やセーターの編目にくっついていた。空気が全部凍りついてしまったように静かだった。風も吹いていなかった。「行きましょうか。」 S医師の掌が背中に軽く触れた。わたしは幅広のマフラーをあごの下で結んでいたので、うまくうなずくことができなかった。「......
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夜のしじま(静けさ)の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
車を発進させました。灯りのともった家はありません。車のエンジン音もしんと漂う夜の空気に飲み込まれていくようです。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
夜 更けた河畔の沈み込んでいくような静けさ
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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冬の夕方・夜の表現・描写・類語(冬のカテゴリ)の一覧 ランダム5
月の無い、京の冬にしてはめずらしい暖夜であった。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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雪の表現・描写・類語(雪・霜・あられのカテゴリ)の一覧 ランダム5
雪は大気をおしわけるようにゆっくりと、黒く、白く、まばらに降りてくる。
幸田 文 / 流れる amazon
店を出る頃には、雨は雪に変わっていた。 大気にたっぷりと満ちた湿気のおかげか、雪の舞う街は妙に暖かく、俺は間違った季節に迷い込んでしまったような不安をふいに感じる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
綿のようなやわらかい雪が、はじめは吸いとられるように土に消えていたが
阿川 弘之 / 雲の墓標 amazon
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「雪・霜・あられ」カテゴリからランダム5
降りしきる雪と、荒れ狂う水と、海面をこすって飛ぶ雲とで表わされる自然の憤怒
有島武郎 / 生まれいずる悩み
ぐるぐると空間が廻転するように見えつつ飛び散る忙しい雪
長塚 節 / 土 amazon
雪の凍みる音が鈴のようにきこえるのだ。
深田 久弥 / あすなろう「あすならう・オロツコの娘 (1954年) (現代日本名作選)」に収録 amazon
「冬」カテゴリからランダム5
根雪が氷のように磐 になって、その上を雪解けの水が、一冬の塵埃 に染まって、泥炭地 のわき水のような色でどぶどぶと漂っている。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
三月は春ながらまだ底冷えが残っている。
岡本かの子 / 河明り
晴れ切った夜空に、冬の名残に響くばかり冴えた星斗が落ちて散らばる
久米正雄 / 学生時代 amazon
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
店の外に出ると、染料を流し込んだような鮮やかな夕闇があたりを包んでいた。空気を吸い込んだら、そのまま胸まで染まってしまいそうな青だった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
空は美しい星空で、その下にウィーンの市が眠っている。
梶井基次郎 / ある崖上の感情
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