川の音と、山の木々が風にこすれる音しかしない。恐ろしいほど静かだ。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 ページ位置:4% 作品を確認(amazon)
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静けさ・静寂
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前後の文章を含んだ引用
...... と、おじさんはにこにこ言った。猪鍋だったのだ。 宿直室みたいな四畳半の部屋に、布団を敷いてもらった。おじさんは帰ってしまい、その建物にいるのは俺一人になった。川の音と、山の木々が風にこすれる音しかしない。恐ろしいほど静かだ。窓ガラスにそっと額を押しつけて外を眺めたが、ただ黒く塗りつぶされているだけで、景色はなにも見えなかった。四月も近いってのに、底冷えする寒さが押し寄せてくる。 廊......
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静けさ・静寂の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
聴き取れるのは自らの心臓の鼓動だけだった。その鼓動を聞いているうちに、自分が卑劣な盗賊になって、夜中に他人の家に忍び込んでいるみたいな気がしてきた。物陰に隠れ、息を殺して、家人が寝静まるのを待っているのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
自分がいったいどこにいるのかわからなくなってしまいそうなほどの百パーセントの沈黙だ。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
墓の中のようにしんと静まり返って
芥川龍之介 / 蜘蛛の糸
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「音の響き」カテゴリからランダム5
がさがさ笹にさわる音がして
伊藤左千夫 / 野菊の墓
声が、吹き抜けるように洞内にひびいた。
梅崎 春生 / 桜島 amazon
突然頭の中を引っかきまわすような激しい音を立てて
有島武郎 / 或る女
どこかでピアノが鳴り始めた。いい音色で木の葉の舞い落ちて行くような爽やかさ
林 芙美子 / 泣虫小僧 amazon
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