TOP > 風景表現 > 店・施設 > 駅のホーム・駅の構内
幌舞駅は大正時代に造られたままの、立派な造作である。広い待合室の天井は高く、 飴色 の太い 梁 が何本も渡されていて、三角の天窓にはロマンチックなステンドグラスまで 嵌 まっていた。
浅田次郎 / 鉄道員(ぽっぽや)「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:20% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
古い建物の佇まい
駅のホーム・駅の構内
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......うも。やっと正月が来たわ。先に中にはいっててけらしょ。上りを出したら行くから」 折り返しの最終を送り出す乙松の姿は見ずに、仙次は線路を横切って駅舎に向かった。 幌舞駅は大正時代に造られたままの、立派な造作である。広い待合室の天井は高く、飴色の太い梁が何本も渡されていて、三角の天窓にはロマンチックなステンドグラスまで嵌まっていた。 木枠の改札の壁の上には、いまだに国鉄の動輪のしるしが、忘れ物のように掲げられていた。ベンチはどれも黒光りのする年代物だ。 せめてこの駅舎だけは保存できないもの......
単語の意味
飴色(あめいろ)
造作(ぞうさく)
飴色・・・半透明の薄く明るい褐色。麦芽のデンプンをメイン材料にして作った昔の水飴の色。
造作・・・1.作ること。材料から物を完成させること。
2.目鼻立ち。顔のつくり。
2.目鼻立ち。顔のつくり。
ここに意味を表示
古い建物の佇まいの表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
歴史的保存物と言ってもいいような吉祥寺の木造アパート
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
とり残されたような木造の古家
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
駅のホーム・駅の構内の表現・描写・類語(店・施設のカテゴリ)の一覧 ランダム5
寒暖計の目盛りのように、乗客がホームにいくつかの列を作る
永井 龍男 / コチャバンバ行き amazon
汽車はだんだんゆるやかになって、まもなくプラットホームの一列 の電燈 が、うつくしく規則 正しくあらわれ、それがだんだん大きくなってひろがって、二人はちょうど白鳥停車場 の、大きな時計 の前に来てとまりました。
黄色い電車がホームに滑り込んでくる。車体の巻き起こすぬるい風が、髪を揺らす。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「店・施設」カテゴリからランダム5
野天の温泉は、首をあげると星がよく光っていて
林芙美子 / 新版 放浪記
清冽な温泉が、この石の間からぶくぶくと泡をたててふき出している。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
(部屋を案内しチップを受け取った)ボーイはにっこりして、賢い猫のようにそっと部屋を出て行った。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
「家・建物」カテゴリからランダム5
駅の歪 んだ待合所
林芙美子 / 新版 放浪記
六年前と比べ、全体の雰囲気はたいして変わっていなかった。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
(漁師の家)竹串にさされた生鰯が、むしろの上にならんで、雨あがりの薄陽がその上に銀を散らしている。
林芙美子 / 新版 放浪記
家といってもそれは町はずれの川ばたにあるこわれた水車小屋で
宮沢賢治 / セロ弾きのゴーシュ
同じカテゴリの表現一覧
店・施設 の表現の一覧
家・建物 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ