(空き家に入る)主のいない家は沈黙していた。電気もガスも切れていることが空気を通して分かるような、そんな生命感のなさが感じられた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:56% 作品を確認(amazon)
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空き家
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......りしたマンションが建っている。家が密集しているように見えて、意外に人の耳から離れている。「どうぞ、入って」 ドアを押さえる杏子の横を、雪見は中へと進み入った。 主のいない家は沈黙していた。電気もガスも切れていることが空気を通して分かるような、そんな生命感のなさが感じられた。 入って左側にあるドアがトイレで、その奥が洗面所と風呂場になっている。右側はキッチンとリビング……いわゆるLDKだ。和室もそちら側にある。二階に上がる階段は中央......
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空き家の表現・描写・類語(家・建物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
勝手口を開けてみると、錆 びた鑵詰 のかんからがゴロゴロ散らかっていて、座敷の畳が泥で汚れていた。昼間の空家は淋しいものだ。薄い人の影があそこにもここにもたたずんでいるようで、寒さがしみじみとこたえて来る。
林芙美子 / 新版 放浪記
(空き家に入る)主のいない家は沈黙していた。電気もガスも切れていることが空気を通して分かるような、そんな生命感のなさが感じられた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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(炭坑の町)直方の町は明けても暮れても煤 けて暗い空であった。砂で漉 した鉄分の多い水で舌がよれるような町であった。
林芙美子 / 新版 放浪記
静かな構えの玄関
吉川英治 / 八寒道中
すごく大きなビルなんだ。新宿の西口に建っているようなやつさ。
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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