(夜に船が)舳 の赤と緑の灯り、甲板の黄色く見える電燈、それらを美しい繩でも振るように水に映しながら進んで来る。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:24% 作品を確認(amazon)
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夜の海
船・ボート
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前後の文章を含んだ引用
......貫島の燈台が光り出す。それはピカリと光って又消える。造船所の銅を熔かしたような火が水に映り出す。 十時になると多度津通いの連絡船が汽笛をならしながら帰って来る。舳の赤と緑の灯り、甲板の黄色く見える電燈、それらを美しい繩でも振るように水に映しながら進んで来る。もう市からは何の騒がしい音も聴えなくなって、船頭達のする高話の声が手に取るように彼の処まで聞えて来る。 彼の家は表が六畳、裏が三畳、それに土間の台所、それだけの......
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夜の海の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
海は黒くもりあがっていて、海のおそろしいまでな情熱が私をコウフンさせてしまった。
林芙美子 / 新版 放浪記
夜の海はどこまでも黒く 拡がり空には星さえみえませぬ。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
闇の中に白く光っている海
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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船・ボートの表現・描写・類語(乗り物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
いろいろな形の発動機船が、白いしぶきをあげて、せっかちな爆音を立てながら忙しげに往復する
石坂 洋次郎 / 丘は花ざかり amazon
一見するとアパート風の建物のようで船とも見えなかった。
牧野 信一 / 淡雪 amazon
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「乗り物」カテゴリからランダム5
車の列は思い出したように時折東へと流れ
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
あくびでもするかのように間の抜けた汽笛をば太く鈍く響かせるばかり
永井荷風 / ふらんす物語 amazon
飴でからめられたような車の群れ
鷺沢 萠 / 大統領のクリスマス・ツリー amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
歓楽街の 翳 を宿して、流れるか流れないかの速度で西へ動いていく道頓堀川の水
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
内海が一枚の鏡のように光った。
福永 武彦 / 草の花 amazon
水が死んでいるせいか、羊かんを流したようにぴったりと動かない。
林 芙美子 / 松葉牡丹「林芙美子文庫〈〔第9〕〉松葉牡丹 (1950年)」に収録 amazon
クサリのように点々、黒くつながっている渚の岩
山本 有三 / 波 amazon
白く 尖っては巻き込まれていく波の様子
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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