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自分あての電話が内線で回ってきたので取った。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 ページ位置:28% 作品を確認(amazon)
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電話に出る・受話器を取る
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前後の文章を含んだ引用
......のことを言うので、その母の様子がきれいすぎて聞く気になれなかった。 結納、というけったいな儀式もすんだ真冬のある夜、私は会社にいた。夕方5時をまわったあたりで、自分あての電話が内線で回ってきたので取った。「明美?」 女の声が私を呼んだ。 知っている声だった。必死で考えた。「結婚するんだって?」 思いだした。一緒に遊んでいた頃の友達で、とても上品な、奥様だった。「......
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電話に出る・受話器を取るの表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
自分あての電話が内線で回ってきたので取った。
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
網でバシャンと掬(すく)うみたいに受話器を取り上げる
尾辻 克彦 / 父が消えた amazon
(電話に出るか迷う)息をひそめ、(鳴っている)電話機をじっと見ていた。黒板に書かれた長く難解な数式の手がかりを求めて、少し離れたところから細部を検分する人のように。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
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がたっともいわせず、風呂場からぬっと這入る
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
原因の存在しない結果なんて、救いのない祈りと同じように、味気なく、無慈悲に感じられる。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
寒さのため、池は怖ろしい勢いで沸き立ち(沸き立つ湯)
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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(黒電話)狭くて急な階段の裏にそれは設置された。 形容しがたい丸み、暗号めいたダイヤル、耳にフィットするよう計算された受話器のカーブ、可愛らしげにクルクルとカールするコード。そうした何もかもがどこかしらおもちゃめいていたが、僕は最初からそれが、ただものでないことにちゃんと気づいていた。 とにかくその黒色は特別だった。一点の濁りもなく、濃密で、圧倒的で、気高くさえあった。両手に載るほどの大きさなのに、何を 企んでいるのか分からないふてぶてしさと思慮深さを併せ持っていた。そこに一つ黒い 塊 があるだけで、階段裏の薄暗さが奥行きを増すようだった。
小川 洋子 / 先回りローバ「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
答えるもののないままに電話のベルは鳴りつづけた。ベルは暗闇の中に浮かんだちりを鈍くかきまわしていた。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
受話器の中からククッと乾いた音が響いて切れてしまった。
阿刀田 高 / 捩れた夜「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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