(枯れた梢は)どこか、我々が通常樹木に感じる美感の 根柢 をなす、あの自然さを欠いていた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:28% 作品を確認(amazon)
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枝
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......ならなかった。 海岸の林の上に光るものは、夕方それが太陽と私の間に位置を占める時、殊によく光った。棒状に白く突出する状態から、まず枯れた梢と推定されたが、それはどこか、我々が通常樹木に感じる美感の根柢をなす、あの自然さを欠いていた。 或る日私はその形を確かめるために、私の位置を替えることを思いついた。畠が林に尽きるところまで、二十間ばかり右へ行った時、私はその棒の、上から少し下ったところの......
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大きな枝が人を招くようにゆらゆらと揺れる
内田 百けん / 冥途 amazon
とげとげしい櫨 の梢が、眼に痛く空を刺してゐる
芥川龍之介 / 芋粥
大きな樹の枝が、頭に蔽(おお)い被さるように空を遮る
夏目 漱石 / 門 amazon
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じめじめした苔が、湿った綿の上を歩くような心持ちにさせる
志賀 直哉 / 志賀直哉小説選〈1〉 amazon
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