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おろおろ声でいう娘の次の言葉とが縺 れた。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:41% 作品を確認(青空文庫)
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泣き声
声が出ない(出にくい)・うまく話せない
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前後の文章を含んだ引用
......ている娘の両方の手首を私は握った。私は娘にこんな親しい動作をしかけたのは始めてである。 「何でも云って下さい。関 いません」 私のこの言葉と、もはや、泣きかかって、おろおろ声でいう娘の次の言葉とが縺 れた。 「あなたを頼りに思い出して、あたくしは……却 って気の弱い……女に戻りました」 そして、どうかこれを見て呉 れと云って、始めて私をカーテンの内部へ連れ込んだ。 東の......
単語の意味
おろおろ声(おろおろごえ)
おろおろ声・・・おろおろ(=どうしていいのか分からず慌てるさま)したときの声。突然の不安や悲しみで心が不安定になったときに出る、泣き出しそうな声。どうしていいのか分からない状況ででる、うろたえた声。
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思いの切実さを嘲笑うようにして、するすると言葉が先滑りしてしまう
荻野 アンナ / 背負い水 amazon
声が、氷を頬張ったように咽喉につかえる
泉 鏡花 / 高野聖・眉かくしの霊 amazon
声を出させないためにも、竹の落葉を頬張 らせ
芥川龍之介 / 藪の中
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「声・口調」カテゴリからランダム5
順子さんの華やかな笑い声
林芙美子 / 新版 放浪記
「泣く」カテゴリからランダム5
ハンカチで顔を 覆っては泣き、両手で肩を抱いては前にかがんで泣いた。顔も結構よく見えた。彼女は顔を上げる度に、闇に立つ聖母のような清らかな表情をしていた。三日月の形にひそめた 眉 の下のその瞳には、ときおり理性の光がよぎった。その取り乱しようにもかかわらず、自分の悲しみの種類をきちんと知っているように見えていっそう痛ましさが増した。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
涙を声にしたように葉子は思わず呼んだ。
有島武郎 / 或る女
泣きそうなほど眉をひそめるけれど、すんでのところで絶対に泣かない、悲しみに耐える大人の男の表情で私を見つめる。
綿矢 りさ / かわいそうだね?「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
「言葉を交わす」カテゴリからランダム5
彼もこの苦しみのはけ場がないから多少は打ちあけた。
松本 清張 / 与えられた生「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
胸の中の思いがいつも言葉からはみ出してしまう《…略…》知っている言葉をどんなに組み合わせても、気持ちとぴったりにはならない。本を読み、辞書をひいても、ああこれなんだ、という言葉には出会えない。ひとに説明するのはもちろん、自分で自分の気持ちを確かめようとしても、言葉では覆いきれないところが必ず残って、そこがいちばんたいせつなものなんだとわかっているのに、どうしても言葉が届かない。
重松 清「流星ワゴン (講談社文庫)」に収録 amazon
繰り返し何か言っていた。わざとはっきり口を動かして。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
「緊張」カテゴリからランダム5
あたかも忠実な 飼犬 がその主人から眼を 離さないように絶えず何らかの注意を 払っていた。
志賀 直哉 / 瑣事「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
口の中に唾が全くなくなって咽喉が塞がるように痛かった
火野 葦平 / 麦と兵隊 amazon
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