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(ドラッグの幻覚)ビルの屋上から飛び降りる女が頭に浮かんできた。顔は恐怖に歪んで遠去かる空を見ている。手と足を泳ぐ時のように動かしてもう一度上へ上がりたいと踠(もが)いている。結んでいた髪は途中で解け水藻のように頭の上で揺れている、大きくなる街路樹や車や人間、風圧で捩(ねじ)曲がった唇や鼻、まるで暑い真夏に汗をびっしり掻いて見る不安な夢のような光景が頭に浮かんでくる。黒白のスローモーション・フィルムのような、ビルから落ちた女の動き。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー 作品を確認(amazon)
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飛び降りる
麻薬・覚せい剤・ドラッグ
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単語の意味
真夏(まなつ)
光景(こうけい)
足・脚・肢(あし)
真夏・・・夏の一番暑いころ。夏の盛り。
光景・・・1.目に前に広がる景色。そこに見える景色や物事のありさま。景色。様子。
2.日の光。
2.日の光。
足・脚・肢・・・1.動物の胴体の下から左右に分かれて伸びている部分で、歩いたり体を支えるのに用いる部位。とくに、足首から下の部分をさすこともある。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
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飛び降りるの表現・描写・類語(動作・仕草・クセのカテゴリ)の一覧 ランダム5
十七階から飛び降りた時だ。あの地面に落ちていく瞬間、どんどんアスファルトが近づいてくるんだ。自転車置き場の錆びた屋根だとか、ごみ捨て場に集まる烏の嘴だとか、はっきりと見えた。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
吾輩の額を目懸けて棚の上から石を投ぐるがごとく飛び下りる。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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麻薬・覚せい剤・ドラッグの表現・描写・類語(事件・事故のカテゴリ)の一覧 ランダム5
オキナワ(人の名)は注射針の先端をライターで炙っている。アルコールで湿した脱脂綿で拭いて消毒してから息を吹き入れ穴が詰まっていないかテストする。《…略…》アルミ箔のヘロインを耳掻きで中央に集め《…略…》スプーンの中に、マッチ棒の頭くらいの量だけ耳掻きでヘロインを入れる。《…略…》スポイトで吸い上げる戦場用の一CC注射器に針を填(は)める。レイ子が蝋燭に火をつけた。注射器で、スプーンの中のヘロインに注意深く水滴を垂らす。《…略…》スプーンを蝋燭に翳(かざ)す。あっという間に水溶液は沸騰する。スプーンは内側に泡と湯気をたて、底は黒い煤で汚れる。オキナワはゆっくりと火から離し、赤ん坊にスープを飲ませる時のように息を吹きかけて冷やす。《…略…》小さくちぎった親指の爪程の脱脂綿をさめた液に浸す。オキナワは湿って重くなった脱脂綿の中に針先を沈めた。かすかな音を出して、ちょうど赤ん坊が乳を吸うような音で透明な液体が細いガラス管に少しずつ溜まっていく。吸い終わると唇を舌で舐めながら、オキナワは少しだけスポイトを押し、注射器内の空気を抜く。《…略…》レイ子は口を尖らせてオキナワを睨み皮紐で僕の腕をきつく絞り上げた。左拳を握りしめると太い血管が浮き出る。アルコールで二、三度擦るとオキナワは濡れている針先を脹れた血管目がけて皮膚に沈めた。握りしめていた拳を開くとシリンダー内に黒っぽい僕の血が逆流してくる。ほらほらほら、と言いながらオキナワはスポイトを静かに押し、血と混じり合ったヘロインを一気に僕の中に入れた。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
部屋では中央に拳程もあるハシシが香炉で焚かれ、立ち込める煙は呼吸のたびに否応なく胸に入ってくる。三十秒もたたないうちに完全に酩酊する。からだ中の毛穴から内臓がドロドロと這い出し、他人の汗やら吐く息が入り込んでくるような錯覚に陥いる。
特に下半身は重い沼につかったように爛れ、口は誰かの器官をくわえたくて、体液を飲み込みたくてムズムズしている。皿に盛られた果物を食べワインを飲むうちに、部屋全体が熱の冒され始めて、自分の皮膚を引き剥がして欲しいと思う。ツルツルした油にまみれている黒人達の肉体を体内に入れて揺すりたいと感じている。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
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「動作・仕草・クセ」カテゴリからランダム5
ひとりで畳をかきむしって泣きました。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
渚では、逆巻く濃藍色の背景の上で、子供が紙屑のように坐っている
横光 利一 / 春は馬車に乗って amazon
「事件・事故」カテゴリからランダム5
仮説を粉砕する絶対の槌
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
吉川英治 / 雲霧閻魔帳
幼い子供まで巻き込んだ冷酷無比な犯行
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
火の壁をくぐって、亡霊のような人影がもつれ合いながらよろめき出る
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
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