どうにもなるものではないという苦い諦めが胸に覆いかぶさってくる。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 ページ位置:95% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
諦める
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......て同じ立場におかれたら、どうなったかわからんぜ。世間の罰など、まずまず、そんなもんや」 だが言いようのない疲労感をおぼえて戸田は口を噤んだ。勝呂などに説明してもどうにもなるものではないという苦い諦めが胸に覆いかぶさってくる。「俺はもう下におりるぜ」「そやろか。俺たちはいつまでも同じことやろか」 勝呂は一人、屋上に残って闇の中に白く光っている海を見つめた。何かをそこから探そうとした。......
単語の意味
胸(むね)
ここに意味を表示
諦めるの表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
どうでもいいという、勇者に不似合いな不貞腐 れた根性が、心の隅に巣喰った。
太宰治 / 走れメロス
力以上にはりきって居た凧の糸がフッツリ断れたように生存の意志を喪失した老将軍
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
このカテゴリを全部見る
「胸に嫌悪感を覚える」の表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
胸の底から吐き出すように 溜息 を 洩らした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「嫌い」カテゴリからランダム5
そうなんだ、とわたしは言い、いささか大袈裟な相槌を打った。胸の内では全く別のことを考えながら。 「きれいな人だから」と野呂は口にした。その言葉だけがわたしの中に烈しく渦を巻いていた。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
怒声に似た口調で言っている
太宰治 / 人間失格
感情表現 大カテゴリ