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もうあとは眼を閉じることしかできなかった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置：97% 作品を確認（amazon）
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諦める
お手上げ・なす術がない・途方に暮れる
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......て戻ってきていた。 行く手を阻まれ、尋恵はとうとうしゃがみ込んでしまった。 武内が投げ散らかした薪が落ちていた。しかし、尋恵はそれを盾にすることすらあきらめた。もうあとは眼を閉じることしかできなかった。 眼を閉じる寸前、視界は薪を振りかぶる武内のシルエットに覆われていた。＊ 義父の車を追って大きなログハウスの前に着いたとき、雪見は何やら物々しい男の怒号を耳にし......
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