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「ルートが……ルートが……ああ……とんでもないことに……」 博士は満足に喋ることもできないくらい動揺していた。事情を説明しようとすればするほど唇は震え、額に汗が吹き出し、歯がかちかち鳴るばかりだった。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:36% 作品を確認(amazon)
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取り乱した口調・慌てた声
慌てる・焦る
不測の事態に頭が混乱する
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前後の文章を含んだ引用
......済ませ、戻ってきて玄関を開けた瞬間、様子が普通でないのに気づいた。博士がルートを抱えたまま、嗚咽ともうめきともつかない声を上げながら台所の床にへたり込んでいた。「ルートが……ルートが……ああ……とんでもないことに……」 博士は満足に喋ることもできないくらい動揺していた。事情を説明しようとすればするほど唇は震え、額に汗が吹き出し、歯がかちかち鳴るばかりだった。私はルートの身体にきつく巻き付けられた腕を解き、二人を引き離した。 ルートは泣いていなかった。博士の混乱が早く治まるのを祈るように、あるいは私に叱られるのを恐が......
単語の意味
満足(まんぞく)
満足・・・1.自分の思い通りになって、不満がないこと。これ以上注文のつけようがないこと。申し分がないこと。
2.十分なこと。完全なこと。
2.十分なこと。完全なこと。
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取り乱した口調・慌てた声の表現・描写・類語(興奮・気持ちが高ぶるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
恐怖に近い狼狽を示して吃(ども)りながら叫ぶ
中島 敦 / 名人伝 amazon
お祖母さんが変な顔をして、「勝子が」と言ったのだが、そして一生懸命に言おうとしているのだが、そのあとが言えない。 「お祖母さん。勝子が何とした!」 「……」手の先だけが激しくそれを言っている。
梶井基次郎 / 城のある町にて
口調は絶望を叫ぶようでもあった。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
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慌てる・焦るの表現・描写・類語(心が乱れるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
一生一代の失敗をしたという風にあわてだして眼や額からぱちぱち火花を出しました。
宮沢賢治 / セロ弾きのゴーシュ
おろおろ仕方がすごいんだ。天と地がひっくり返ったみたいで。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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不測の事態に頭が混乱するの表現・描写・類語(心が乱れるのカテゴリ)の一覧 ランダム5
わたしの胸は相変わらず気持ち悪くて混乱していたので、説明の中身を一直線に理解することができなかった。いろいろな言葉が仕付け糸のように絡まっていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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「心が乱れる」カテゴリからランダム5
爪 を 噛みながら立ちあがると、紅白の店内をせかせかと行ったり来たりして、それから首を左右に振って入口のドアをあけた。外気に触れて、動揺をおさめようとしているようだった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
「興奮・気持ちが高ぶる」カテゴリからランダム5
氷の牢獄の中で光明を待つような気持ち
新田 次郎 / 芙蓉の人 amazon
「声・口調」カテゴリからランダム5
自信を持って断言するように、一語一語に力を込めてはっきり言う
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
表情のない事務的な声で言った
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
テレビの天気予報みたいな良い声
村上 龍 / トパーズ amazon
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