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興奮・気持ちが高ぶるの比喩を使った文章の一覧(191件)
高く空の上へ引き上げられるような興奮
谷崎潤一郎 / 蓼喰う虫 amazon
かあっと血の匂うような闘いの気持が起きた
林芙美子 / うず潮 amazon
頬にはなまなましい肉感がもえ上り、烙印のように残った。
三島由紀夫 / 仮面の告白 amazon
氷の海に漂っていた腕が、やっと自分の元に戻ってきたよう
小川 洋子 / 余白の愛 amazon
干天に雨を待つように唐との貿易を待ちこがれ、夢にも現(うつつ)にもその幻に焼けこがされるようになった
坂口 安吾 / 狂人遺言 amazon
興奮した山羊みたいに、ふっ、ふっと、口から鋭い息を吐いて己を奮い立たせる
奥泉 光 / 石の来歴 amazon
鬼という鬼をあつめたようなすばらしい気魄(きはく)
坂口 安吾 / 狂人遺言 amazon
将軍に鼓舞された兵隊みたいに意気ごむ
安岡 章太郎 / 質屋の女房 amazon
渇した人が泉に臨むような情で(人を)迎える
森 鴎外 / 魚玄機 amazon
発情期の犬のように妙に上ずった声
阿久 悠 / 瀬戸内少年野球団 (〔正〕) (文春文庫 amazon
餌のよく行き渡った子犬のように張りきる
阿久 悠 / 瀬戸内少年野球団 (〔正〕) (文春文庫 amazon
エンジンがかかって始動する機械のようにエネルギーを周囲に播(ま)きちらす
萩原 葉子 / 蕁麻の家 amazon
身体の中で美しい音楽が演奏されているような不思議な興奮
円地 文子 / 朱(あけ)を奪うもの amazon
更衣室を覗かれた少年のように、かすかに顔を赤らめる
小池 真理子 / やさしい夜の殺意 amazon
顔が燃えるように血の色をのぼせている
池波 正太郎 / 剣客商売 amazon
頬の血色がよくて、痣(あざ)と見違えるほどに赤い
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
火事場で発揮するバカ力のような気力で、超え難いものを何の苦もなく超える
安岡 章太郎 / 悪い仲間 amazon
鬼神さながらに殺人鬼の群れにとびかかってゆく
ダニエル・デフォー / ロビンソン・クルーソー amazon
気負い立っている男の姿が、壮大な焔をみるような快さ
高見 順 / 如何なる星の下に amazon
体の奥に武者ぶるいのような戦慄が電流のように駆け抜ける
五木寛之 / 盗作狩り 【五木寛之ノベリスク】 amazon
雨の日に陽のあたる遠い丘を思うよう
遠藤 周作 / 沈黙 amazon
大空へ息を吐くように希望を持つ
佐多 稲子 / 素足の娘 amazon
氷の牢獄の中で光明を待つような気持ち
新田 次郎 / 芙蓉の人 amazon
ふるさとにあこがれるような堪えがたい希望
石川 達三 / 花のない季節 amazon
どれほど儚い希望の楼閣といえども、強い言葉と声に支えられれば砂上に建たぬものでもない
奥泉 光 / 石の来歴 amazon
外へ出られなくなっている二人は、氷の牢獄の中で光明を待つような気持ちでいた
新田 次郎 / 芙蓉の人 amazon
激情が背中を、がりがり簓(ささら)でこするようにワナワナふるえさせる
室生 犀星 / 舌を噛み切った女 (1957年) amazon
悪戯を見つけられた少女のように、顔を赧くしながら
堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
腰の下の床石が温まり始めると、新鮮な水を追う魚のように、また大理石の新しい冷たさの上を這い廻った。
横光 利一 / ナポレオンと田虫 amazon
その希望は身体の芯を温めてくれるささやかな、でも大事な発熱だ。手のひらで大事に囲まれ、風から護られてきた小さな炎だ。現実の荒々しい風を受ければ、簡単に吹き消されてしまうかもしれない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
横浜アリーナの中は熱かった。まだうすら寒い日が続く季節であったが、観客席には夏が訪れているかのようで、実際、Tシャツ姿の客も多い。
伊坂 幸太郎 / アイネクライネナハトムジーク amazon
傷口に血が薄っすらと浮かび上がるかのように、足元から馴染みの薄い感情が沁み込んでくるのを感じた。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
鈴木は肚をくくり、自らの内側で勇気という名の兵士達が蜂起するのを感じる。今こそ、立ち上がる時だ、と。@略@(その後ためらう)それ以上先に進んだら崖から落ちる、と無意識ながらに自分が察知しているかのようだった。威風を漂わす敵を前に、勇気の兵士達が足を止めた。
伊坂 幸太郎 / グラスホッパー amazon
身体中の血液が、出口を探し、通路に殺到するかのような、そういう興奮で身体が揺れている。
伊坂 幸太郎 / 砂漠 amazon
鋼鉄の楯くらいの期待
安部 公房 / 他人の顔 amazon
藍子に対する華やかな希望が羽毛のように、宗輔に浮き漂って
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
離れ島に人の訪ねたごとく、救助の舟でもきたごとく望みをかけて待っていた。
正宗白鳥(忠夫) / 何処へ amazon
気負い立っている瓶口(人名)は、いわば壮大な炎でも見るような快さ
高見 順 / 如何なる星の下に amazon
焼けぼっくいのようにたやすく赤面した。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
先方の言うことは燕のように早口で、こまかいことまでは通弁にもよく分らない。
島崎 藤村 / 夜明け前(全) amazon
物の本の一章をめくるような興味と期待で、きいた。
司馬 遼太郎 / 国盗り物語〈1〉斎藤道三〈前編〉 amazon
この世の何ものにも負けない、汚れた皮膚に巣喰っている頑固な皮癬(ひぜん)のような希望
三島 由紀夫 / 金閣寺 amazon
今までの積み重なッた不平不愉快が一時に爆発し、洪河の決潰する勢いをもって暗雲に純之助に喰ってかかった。
内田 魯庵 / くれの廿八日「くれの廿八日 他一篇 (岩波文庫)」に収録 amazon
皮膚を一皮むいてしまいたいような熱っぽい感じ
林 芙美子 / 河沙魚「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 amazon
青白い気魄が間崎の背筋に悪寒のようにジリーンと漲った。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
小さな遠い燈(ともしび)のような希望
伊藤 整 / 氾濫 amazon
古い水の鉢の中であえいでいる金魚が新しい水の注がれるのを待ちかねているような、皆の気持
伊藤 整 / 火の鳥 (1958年) amazon
血けむりを浴びたように興奮した。
檀一雄 / 花筐「花筐・光る道 他四編」に収録 amazon
荒涼たる焼跡に、一輪の花咲く心地で、よい映画の上演を待つ気持が強く動いている。
森田 たま / 菜園随筆 amazon
陽炎のような希望の色が燃えた。
福永 武彦 / 草の花 amazon
活劇映画を観る子供のように
石原慎太郎 / 太陽の季節 amazon
鎮火しそうになってしまうパッションに、毎日たきぎをくべ、酸素を送り込む
齋藤 孝 / 語彙力こそが教養である amazon
袋小路に入った男が、空からやってくるヘリコプターに望みを託しているような、歪んだ期待
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
興奮していた。回路が切れたように喚きつづける。
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
ラウンド間の休憩を終えたボクサーのように、局員たちは勢いよく立ち上がって
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
壊れたスピーカーのように現場の凄惨さを克明に語り続けた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
それは、北関へのラブレターにも思えて、デスク席に戻る悠木の背中に小さな追い風を吹かせた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
顔は猿のように赤かった
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
集団が近づくにつれ声援は大きくなり、マサルと同じく一人で来たような人達までが突如として沈黙を破り、感染したウィルスが急発しだしたかの如く一人一人が大声を出し始めた。
羽田 圭介 / 一丁目一番地「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
車のギアが上がるように、どんどん口が滑らかになってくる。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
早口で、質問の矢によって、二十年以上付き合いのある友人を刺そうとしているかのよう
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
昨日嫁入りした人のように赤くなる
川端康成 / 掌の小説 amazon
熟した柿のように張り切って血色のいい顔を、興奮にますます赤くする
大江健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
乱酔に似た異様な激情の恍惚感がたえず花火のように閃いては消え、消えては閃いていた
阿部知二 / 冬の宿 amazon
その他の感情を表す比喩表現
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