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恥ずかしいの比喩を使った文章の一覧(140件)
耳の端(はた)で万雷の拍手を聴いたように、町子は面眩(おもはゆ)く、面喰った。
獅子文六 / 沙羅乙女
汗が額からまぶたに流れ落ち、真珠のようにぶらさがる
中上 健次 / 枯木灘 amazon
乱れた髪の毛ごとに伝いて落ちるかと思うように、汗が玉をなして垂れる
長塚 節 / 土 amazon
汗が背中をなめくじになって滑り落ちる
高橋 和巳 / 捨子物語 amazon
ポロシャツの裏の胸をくすぐって、幾匹もの汗の虫が気持ち悪く這い下りる
黒井 千次 / 群棲 amazon
空気に溺れる魚のように不快な汗をかく
大原 まり子 / イル&クラムジー物語 amazon
包み紙の中でべたべたになる林檎糖のように汗をかく
ジュール・ルナール / にんじん amazon
裸体がしとどの汗に濡れ、水をかけられたよう
黒岩 重吾 / 背徳のメス amazon
強い茎の花のようにぴんと上がっていた頭がだんだん垂れてくる
円地 文子 / 渦 amazon
試合後のボクサーみたいに髪も顔も汗でぐっしょり
七尾 与史 / 死亡フラグが立ちました! (宝島社文庫) amazon
青い顔で、罪人のようにうなだれる
源氏 鶏太 / 家庭の事情 (1963年) amazon
更衣室を覗かれた少年のように、かすかに顔を赤らめる
小池 真理子 / やさしい夜の殺意 amazon
少年のような伸びやかなはにかみ
落合 恵子 / センチメンタル・シティ amazon
少女がうなだれて、鶏のようにびくびくする
大江 健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
乱れた髪がべったりと海藻のように、汗の滲んだ額にへばりつく
藤本 義一 / やさぐれ刑事 amazon
顔が燃えるように血の色をのぼせている
池波 正太郎 / 剣客商売 amazon
頬の血色がよくて、痣(あざ)と見違えるほどに赤い
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
萎れた花のように首を垂れる
大仏 次郎 / 冬の紳士 amazon
顔が永遠の中に凍りついたように見え、薄ら氷に似た羞恥がほんのりと浮かぶ
福永 武彦 / 草の花 amazon
額から黒い脂汗がコールタールのように流れる
木山 捷平 / 苦いお茶 amazon
欲望と屈辱とに我が身がずぶ濡れになる
黒井 千次 / 春の道標 amazon
悪戯を見つけられた少女のように、顔を赧くしながら
堀 辰雄 / 風立ちぬ amazon
海老のように身を縮めて
堀田 善衛 / 鬼無鬼島 amazon
ぼくは、恥辱の蕁麻疹(じんましん)で、水死人のようにぶよぶよになってしまった。
安部 公房 / 他人の顔 amazon
裸のすがたをのぞかれたように顔がほてってくる
森田 たま / もめん随筆〈続〉 amazon
焼けぼっくいのようにたやすく赤面した。
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
強い恥と自責の念が彼の足を釘づけにした。
野上 弥生子 / 茶料理「野上弥生子短篇集 (岩波文庫)」に収録 amazon
汗は澱粉(でんぷん)をまぶしたようにさらさらしていた。
安部 公房 / 他人の顔 amazon
額から流れおちる滝のような汗
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
清浄無垢の乙女がその衣物を一枚一枚剥がれて行くような優しさであった。
岩野 泡鳴 / 耽溺 amazon
汗が体いちめんをゴム膜のようにおおっているのを感じていた。
大江 健三郎 / われらの時代 amazon
胎児のように身をちぢめなければならぬ
林 房雄 / 青年 (1964年) amazon
私は仔犬のようにまろくなって座敷の隅にちぢかまっていた。
森田 たま / もめん随筆 amazon
草葉が霜にしおれるように、がくりと首をたれた。
森 鴎外 / 護持院原の敵討 amazon
ねばっこい油のような汗
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
鏡の前へはだかでたつ思いをさせられた
野間 宏 / 真空地帯 amazon
両耳のウラを真赤にして、トマリ木でおびえる小鳥のように背をまるめて顔をふせている。
安岡 章太郎 / 悪い仲間 amazon
ビールの汗で、私は湿ったオブラートに包まれたようにベトベトしていた。
葉山 嘉樹 / 淫売婦 amazon
内股にピリピリしみながら小便が流れおちて行くのを我慢するような恥ずかしさ。
安岡 章太郎 / 海辺の光景 amazon
硬い氷の緊張が一瞬にして融け、熱湯の羞恥が沸き立った。
島田 雅彦 / ドンナ・アンナ amazon
塩をまかれたナメクジのように萎縮するばかりであった。
石坂 洋次郎 / 山のかなたに amazon
5私は鎖をひきずる囚人が己れの姿を愧(は)ずるような気持で
中 勘助 / 銀の匙 amazon
繃帯の隙間を、ねばねばした汗が、虫のように這いずりはじめる。
安部 公房 / 他人の顔 amazon
薄氷(うすらい)に似た羞恥がほんのりと浮んでいた。
福永 武彦 / 草の花 amazon
大きな汗がにじんで、頬の方に玉のように流れ落ちていた。
阿部 知二 / 冬の宿 amazon
罪人のように深く頭を垂れながら
加能 作次郎 / 世の中へ amazon
恥辱感の泥を頭から尻まで鉛のようにつめこまれたような気がしていたのだ。
大江 健三郎 / セヴンティーン「性的人間 (新潮文庫)」に収録 amazon
Tシャツの胸の辺りは汗染みで赤ん坊の涎掛けのよう
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
顔は猿のように赤かった
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
汗だけが小さな生き物のように皮膚の上をじりじりと移動をする。これの感触はかゆみに近しいな。
川上 未映子「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
内股に小便が流れ落ちるのを我慢するような恥ずかしさ
安岡章太郎 / 海辺の光景 amazon
昨日嫁入りした人のように赤くなる
川端康成 / 掌の小説 amazon
熟した柿のように張り切って血色のいい顔を、興奮にますます赤くする
大江健三郎 / 芽むしり仔撃ち amazon
恥辱の蕁麻疹で、水死人のようにぷよぷよになって
阿部公房 / 他人の顔 amazon
その他の感情を表す比喩表現
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