急な丘が錯綜し、谷が迷路のように入り組んでいる
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:64% 作品を確認(amazon)
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崖・谷・断崖絶壁
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前後の文章を含んだ引用
......によって蔽われた。その私自身の血を吸った、頭の平たい、草色の可愛い奴を、私は食べてやった。 私はオルモック街道とほぼ直角に、東の方、脊梁山脈の方へ入って行った。急な丘が錯綜し、谷が迷路のように入り組んでいるのは、この地方が地質時代に沈下して海に溺れた後、再び隆起したことを示していた。 川と原と草と林の、単調な繰り返しの間に、自然は砲撃の跡を絶ち、血と臓腑を持った屍......
単語の意味
錯綜(さくそう)
錯綜・・・いくつもの物事が分かりにくく絡まりあっていること。物事の関係が複雑で混乱すること。
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窖(あなぐら)のような崖下の暗さ
林 芙美子 / 骨「新潮日本文学 22 林芙美子集 放浪記・稲妻・浮雲・風琴と魚の町・清貧の書・泣虫小僧・牡蠣・晩菊・骨・下町」に収録 amazon
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峡谷の底を流れる川が一条の光る糸となって蛇行する
新田 次郎 / 縦走路 amazon
様々な種類の物音がひとつに入り混じった都会の騒音が、通奏低音となって彼女を取り囲んでいた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
天下に並ぶもののない、繁昌 を極 めた都
芥川龍之介 / 杜子春
日が暮れて、市をとりまく山並みが蒼黒く寒く変色する
遠藤 周作 / 何でもない話 amazon
どこまでも撫 で肩 の柔かい線
岡本かの子 / 東海道五十三次
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