私はひどく惨めな気分になった。取り残されたような、祭りの後のような、泣くに泣けない荒れ果てた気分。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 ページ位置:81% 作品を確認(amazon)
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惨め・情けない
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前後の文章を含んだ引用
......はやっとのことで起き上がった。ベランダのかごも、干してある私のパンツも、食事をした皿も、開けっぱなしの窓も、みんなそのままだった。さっきのまま、萃だけがいない。私はひどく惨めな気分になった。取り残されたような、祭りの後のような、泣くに泣けない荒れ果てた気分。肉体的なことが大きかったと思う。頭を少しでも動かすと痛みが走り、体中がひきつれるようだった。「今何時?」「夜中の2時だ。」「私がここにきたのは、夕方だった。萃は......
単語の意味
祭りの後(まつりのあと)
祭りの後・・・(祭りのような)楽しい時間が終わって、興奮から醒めた虚脱感や寂しさ、静けさをあらわすときに用いる慣用句。「祭りの後の静けさ」「祭りの後の侘しさ」など。
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「惨め・情けない」の表現・描写・類語(悲しみのカテゴリ)の一覧 ランダム5
私はひどく惨めな気分になった。取り残されたような、祭りの後のような、泣くに泣けない荒れ果てた気分。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
乞食のような哀れさだ。だれもめぐんでなんかくれない。
林芙美子 / 新版 放浪記
今殺されようとしている美しい獣のようにあわれ
円地 文子 / 女坂 amazon
若葉ちゃんの背中を見た。綺麗に纏められた髪の毛が、かえって惨めさを際立たせている気がした。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
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声を出して泣いてみたいような衝動をつき返しつき返し水落 の所に感じながら
有島武郎 / 或る女
(返ってくるはずのない父を待って)何台ものバスが過ぎた。乗客は次第に減って行った。一台をやりすごすたびに、恭一の心もうつろになって行った。からっぽのバスが来ると、胸もからっぽになった。
浅田次郎 / 角筈にて「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
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