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暖簾 の間から大きな鼻と大きな耳をつけた大柄の親父の顔が、客の姿をじっと見定めるように覗いている。それはまるでその親父の大きな鼻だけが、そこから覗いているというように思える。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 ページ位置:12% 作品を確認(amazon)
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鼻の大きさ・高さ
覗く・隙間から見る
よく見る・じっくり見る・凝視
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前後の文章を含んだ引用
......っしゃい。」親父の声が太く響いた。深見進介はテーブルの横を廻り、顔をふせるようにしながら、真直ぐにその声の方に寄って行った。台所口に続いた中の三畳の間の仕切りの暖簾の間から大きな鼻と大きな耳をつけた大柄の親父の顔が、客の姿をじっと見定めるように覗いている。それはまるでその親父の大きな鼻だけが、そこから覗いているというように思える。《鼻奴、鼻奴、》深見進介は何故ということもなく心の奥でこう思った。するとこの言葉と共に、その時まで彼の心の深みに沈んでいた一つの押しつけるような圧力が、あらわな......
単語の意味
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
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鼻の大きさ・高さの表現・描写・類語(鼻のカテゴリ)の一覧 ランダム5
猫の額という位な地面へ、英雄の鼻柱が突兀(とっこう)として聳えたら、碁盤の上へ奈良の大仏を据え付けたようなもので
夏目 漱石 / 吾輩は猫である amazon
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寛子の顔が、生首のように覗いて
林 芙美子 / 泣虫小僧 amazon
(象舎の象をのぞき見る)プライヴェートな時間の象の姿を見たかった
村上春樹 / 象の消滅「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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よく見る・じっくり見る・凝視の表現・描写・類語(見るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
まじまじと見た。穴のあくほど、長い間じいっと見つめた。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
強情な凝視
宮本百合子 / 伸子
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「鼻」カテゴリからランダム5
見映えのしない平べったい目鼻立ち
向田邦子 / だらだら坂「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
鼻子夫人の鼻がこっちを向いて池越しに吾輩の額の上を正面から睨 め付けている。鼻に睨まれたのは生れて今日が始めてである。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
(大量の鼻血)その子の着ていたシャツは、なにかの虐殺のあとみたいに血だらけになった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
ぐずりと鼻をならして
小林多喜二 / 蟹工船
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近視の眼を細くして見ていた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
彼の眼は我々の頭を越して、青く 霞み出した野に放たれていた。
昇平, 大岡「野火(のび) (新潮文庫)」に収録 amazon
鈴木君の顔を、大道易者 のように眤 と見つめている。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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