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まだらボケが入る人だが、今はかなり頭がはっきりしている。そんな口調だ。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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認知症・アルツハイマー病
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......た。 何かと思って顔を上げる。と、明かりが不意に暗くなった。すぐに元に戻る。 蛍光灯の大きなほうが切れかかっているのだ。「縁起が悪いから早く替えてちょうだい」 まだらボケが入る人だが、今はかなり頭がはっきりしている。そんな口調だ。「あとで替えるから。しばらくこれで我慢して」 尋恵は蛍光灯の紐を一回引き、小さいほう一つだけの明かりにした。夜でもないのだし、問題はない。「テレビを点けていって......
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認知症・アルツハイマー病の表現・描写・類語(記憶のカテゴリ)の一覧 ランダム5
最後の最後の時には、みなさん人間として一番純粋な部分だけを残して、あとは空白になってしまうんですね。性別とか個性とか社会的地位とか、他人から自分を区別する要素なんて無意味になるんですよ。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
(認知症患者)自らの内側で徐々に広がっていく空白と共存することを余儀なくされている。今はまだ空白と記憶がせめぎあっている。しかしやがては空白が、本人がそれを望もうと望むまいと、残されている記憶を完全に呑み込んでしまうことだろう。それは時間の問題でしかない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
(認知症患者は、)自分が差し出した人差し指を、まるで場違いな不思議なものでも見るようにぼんやりと眺めた
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
「元気ですか?」と天吾(息子)は尋ねた。「おかげさまで」と父親はあらたまった口調で言った。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
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確かに彼女は変わった。 でも、いつから、どんなふうになのかは思い出せない。 つらつらと画面だけが浮かぶ。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
これまでの出来事が突風のように頭の中に吹き荒れる
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
記憶が深い沼の底から、しゃぼん玉のように頭をもたげて来る
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
記憶のデーターバンクにしまいこまれ、永遠に保存される。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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「元気ですか?」と天吾(息子)は尋ねた。「おかげさまで」と父親はあらたまった口調で言った。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
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