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にはかに空のほうでヒィウと鳴って風が来ました。雪はまるで粉のやうにけむりのやうに舞ひあがり
宮沢賢治 / ひかりの素足 ページ位置:38% 作品を確認(青空文庫)
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前後の文章を含んだ引用
......ました。返事もなくこだまも来ずかへってそらが暗くなって雪がどんどん舞ひおりるばかりです。 「さあ、べ。あと三十分で下りるにい。」  一郎はまたあるきだしました。  にはかに空のほうでヒィウと鳴って風が来ました。雪はまるで粉のやうにけむりのやうに舞ひあがりくるしくて息もつかれずきもののすきまからはひやひやとからだにはひりました。兄弟は両手を顔にあてて立ちどまってゐましたがやっと風がすぎたので又あるき出さうとすると......
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