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その時風がざあっと吹いて来て土手の草はざわざわ波になり、運動場のまん中でさあっと塵 があがり、それが玄関の前まで行くと、きりきりとまわって小さなつむじ風になって、黄いろな塵は瓶 をさかさまにしたような形になって屋根より高くのぼりました。
宮沢賢治 / 風の又三郎 ページ位置:25% 作品を確認(青空文庫)
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ほこり・風塵・土けむり
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前後の文章を含んだ引用
......て立っていました。 みんなはやはりきろきろそっちを見ています。三郎は少し困ったように両手をうしろへ組むと向こう側の土手のほうへ職員室の前を通って歩きだしました。 その時風がざあっと吹いて来て土手の草はざわざわ波になり、運動場のまん中でさあっと塵 があがり、それが玄関の前まで行くと、きりきりとまわって小さなつむじ風になって、黄いろな塵は瓶 をさかさまにしたような形になって屋根より高くのぼりました。 すると嘉助が突然高く言いました。 「そうだ。やっぱりあいづ又三郎だぞ。あいづ何かするときっと風吹いてくるぞ。」 「うん。」一郎はどうだかわからないと思いなが......
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前後左右に吹きめぐる風
夢野久作 / ドグラ・マグラ
なびいたように草木がお辞儀をする
芝木 好子 / 女ひとり amazon
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ほこり・風塵・土けむりの表現・描写・類語(動き・反応・変化・現象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
黄いろい埃がまたF市の街からまいのぼり、古綿色の雲や太陽をうす汚くよごしている。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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「風」カテゴリからランダム5
夜風の吹き渡る往来は多少胃の痛みの薄らいだ僕の神経を丈夫にした。
芥川竜之介 / 歯車
街へ出ると吹き通る空っ風がもう人足を疎 らにしていた。
梶井基次郎 / 冬の日
オオ! と叫んでも 風が吹き消して行く
林芙美子 / 新版 放浪記
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幻影のように葉子の目と記憶とから消えて行った。
有島武郎 / 或る女
林芙美子 / 新版 放浪記
(マッサージを受ける)肩甲骨と肩甲骨の間に、痛みでもない凝りでもない独特に執拗な不快感が常に巣くっている。今のようにそこを圧されると、何かがぞわぞわと湧いて出てくる。後から後から、小さい虫の群れのように、十和子の心そのもののように、際限もなく湧き出ては身体の外へ逃げ去っていく。その快さ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
充電器にもどそうとする子機が傾いて、手から滑り落ちる。床板に当たったプラスティックが硬い音をたてる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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