花の枯れきった土だけの花壇
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 ページ位置:61% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
花畑・花壇
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......り暑くてぼんやりした笑みが自然に浮かんでくる。自分の汗を吸い込んだぼろをまとい、足首に鉄の足かせをじゃらつかせながら、狭い歩幅で左足を引きずって歩く。 中庭には花の枯れきった土だけの花壇や、石像が略奪された台などがある。四角い台座の上には、かつて石像があった名残を示す、四か所の留め金の跡だけが残っている。ラジオの声が聞こえる気がして耳を澄ますも......
単語の意味
土(つち)
土・・・岩石と有機物が混じって細かい粉末状になったもの。有機物は、生物の死骸およびその腐敗物、微生物などから構成されている。砂(有機物が含まれない)とは違い、植物が育ちやすい。
ここに意味を表示
花畑・花壇の表現・描写・類語(地上・陸地のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ゲンゲとタンポポと菫(すみれ)が、バラリと撒き散らされた珠玉のようにはげしく輝き合う
檀 一雄 / リツ子・その愛 amazon
広いグラウンドの端にプールがありそのまわりには花が植えられている。腐乱死体に吹き出た発疹のように、増え続ける癌細胞の血漿のように、花は咲いている。白い布のように触れる壁を背景に、地面に散ったり急に風で舞い上がったりして。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
午後の日射しを照り返す花々
池井戸 潤「民王 (文春文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「地上・陸地」カテゴリからランダム5
三つの山並みが金色、赤褐色、薄い紫色の三つの鮮やかな対抗色を見せてそびえる
レイモンド チャンドラー / 湖中の女 amazon
(丘を回り込むと)女の背のような優美な側面は、いつか意外に厳しく狭い正面に変り、三角の頂上から、両足をふんばったように、二つの小尾根を左右に投げ落していた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
人通りが減っていた。もとからそれほど通行人のいる場所でもなかったが、それにしても少ない。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
地上・陸地 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ