静かな吐息を肺量の底を傾 けて吐き出さす
岡本かの子 / 金魚撩乱 ページ位置:35% 作品を確認(青空文庫)
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ため息・吐息
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前後の文章を含んだ引用
......かえる術は見出しにくいと思うほど、復一の人生一般 に対する考えも絶望的なものになって来て、その青寒い虚無感 は彼の熱苦るしい青年の野心の性体を寂しく快く染めて行き、静かな吐息を肺量の底を傾 けて吐き出さすのだった。だが、復一はこの神秘性を帯びた恋愛にだんだんプライドを持って来た。 それに関係があるのかないのか判 らないが、復一の金魚に対する考えが全然変って行き、ね......
単語の意味
吐息(といき)
吐息・・・落胆したり、緊張がゆるんだりしたときに思わず吐く、大きな息。ため息。
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夢中にしては溜息に実感がこもりすぎていた。
宮本百合子 / 伸子
少しずつちぎって捨てるような苦しい溜息をついた。
林 芙美子 / 下町「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 amazon
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「嫌い」カテゴリからランダム5
雨にうたれた猿のように疲れている
村上春樹 / ノルウェイの森 amazon
彼を憎んだり恨んだりする気持はふしぎになかった。遅かれ早かれ、いずれはこう捕えられたのだという 諦めの感情が胸を支配しているのである。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
「安心する」カテゴリからランダム5
震えるような細い吐息をゆっくりと吐き出し
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
「呼吸」カテゴリからランダム5
少しずつちぎって捨てるような苦しい溜息をついた。
林 芙美子 / 下町「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 amazon
布団の中で、勝治の濁った咳がこもる。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
夏目漱石 / 吾輩は猫である
胸から咽喉へぐるぐるっと音を立ててこみ上げ、ばたりと止まったぜんまい仕掛けのような巻き上げる呼吸
円地 文子 / 朱を奪うもの amazon
「感動」カテゴリからランダム5
セクハラ上司に耐える新米女性社員みたいに、可憐で憂鬱そうなため息だった。
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
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