ざあざあと力強く川音が響き、なにもかもを白く泡立てて押し流してゆく。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:13% 作品を確認(amazon)
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川の音(せせらぎ)
川
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前後の文章を含んだ引用
......く透ける空を通して、美しく晴れた一日がやってくる。 私は橋にたどり着くといつものように欄干にもたれて、ぼんやりと青い空気の底に沈む淡くかすんだ街並みを見ていた。ざあざあと力強く川音が響き、なにもかもを白く泡立てて押し流してゆく。汗がすうっと引いて、顔に冷たい川風が吹いてくる。まだまだ寒い三月の中空に半月が冴えて映る。息が白い。私は川を見たまま水筒のふたにお茶をそそいで飲もうとした。 そ......
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川の音(せせらぎ)の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
谷音が天の旋律のように心を魅了する
中河 与一 / 天の夕顔 amazon
しゃら/\川瀬の音を立てゝいた。
岡本かの子 / 巴里祭
小川のせせらぎが、どこか遠くから響いてくるように眠たげ
山本 周五郎 / やぶからし amazon
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川の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
川の流れが、飛び飛びに岩をかがったように隠見する
泉 鏡花 / 高野聖 amazon
岡本かの子 / 渾沌未分
川水は勢いを削(そ)がれどんよりと悲しんでいるようにしばらく澱(よど)んで見せる
室生 犀星 / あにいもうと「あにいもうと・詩人の別れ (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
河原のところどころに、島のように点在する高み
大岡 昇平 / 野火 amazon
利根川の広い流れが絵を展げたように美しく見渡される
田山 花袋 / 田舎教師 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
じゃり、じゃり、と二十七センチの足音が聞こえる。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
海が怒りの表情を示す
阿刀田 高 / 恐怖コレクション amazon
最初の 嵐 が襲ってきました。五月六日の夜のことです。強風がまず東南から吹きつけてきました。熟練した二十五人の水夫たちも 帆桁 をおろし 前檣 に小帆を揚げましたが、夜半には風波に舟を 委せるだけで、そのうち船の前方に裂け目が入り、浸水がはじまりました。ほとんど一晩の間、我々はこの裂け目に布をつめ、水を外にくみ出す作業を続けねばなりませんでした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
海岸に沿って斜に入り込んだ入江
梶井基次郎 / 城のある町にて
瀬鳴りの音が静寂の天地に澄みかえる
菊池 寛 / 恩讐の彼方に amazon
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