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(貧しい片親の暮らし)母は私に自分のことは自分でしろとか、家事を手伝えとか言ったことは一度もありません。ただ、自分一人の力で立っている母の後ろ姿を見ていると、そこに寄りかかってはいけないと、子ども心に強く感じることができました。何て言うのでしょう? 家庭が人を支える土台だとすれば、私と母は水面にほんの少しだけ頭を出している石の上に二人で乗っているようなもので、どちらか一人でもバランスを崩してしまうと、二人して水の中に放り出されてしまう、そんな感じでした。
湊 かなえ / 罪深き女「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録 ページ位置:6% 作品を確認(amazon)
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家族
生活苦・貧しい暮らし(日々)
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前後の文章を含んだ引用
......は、片親という同じ境遇にあったからです。しかし、マイナスな意味合いではありません。周りの同年齢の子どもたちよりも、精神年齢がうんと高くなるという点においてです。母は私に自分のことは自分でしろとか、家事を手伝えとか言ったことは一度もありません。ただ、自分一人の力で立っている母の後ろ姿を見ていると、そこに寄りかかってはいけないと、子ども心に強く感じることができました。何て言うのでしょう? 家庭が人を支える土台だとすれば、私と母は水面にほんの少しだけ頭を出している石の上に二人で乗っているようなもので、どちらか一人でもバランスを崩してしまうと、二人して水の中に放り出されてしまう、そんな感じでした。それでも、ちゃんと二人で乗っていた。 正幸くんとお母さんも初めはそんなふうに見えました。正幸くんは一人で登校することも、お母さんが仕事から帰ってくるまで留守番す......
単語の意味
後ろ姿・後姿(うしろすがた)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
後ろ姿・後姿・・・後ろから見た姿。後ろ手(うしろで)。
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
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安部 公房 / 他人の顔 amazon
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林芙美子 / 新版 放浪記
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広間に群れたどの顔も面白いフイルムのようだ。
林芙美子 / 新版 放浪記
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