TOP > 人物表現 > 歩く・歩き方 > 忍び足・静かに歩く
TOP > 感覚表現 > 印象 > 威厳・おごそか・重々しい
わたしはいつもその厳かさを壊さないように、忍び足で父の部屋の前を通り過ぎる。
小川洋子 / ダイヴィング・プール「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 ページ位置:8% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
忍び足・静かに歩く
威厳・おごそか・重々しい
厳粛
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......とても古びている。水入れから水を注ぎ、墨を真直ぐに立てて静かに動かし、筆を浸す。そんな一つ一つの仕草が間のびするくらいゆったりとしていて、厳かな儀式めいている。わたしはいつもその厳かさを壊さないように、忍び足で父の部屋の前を通り過ぎる。 蛍光灯に集まった小さな虫が、何匹か父の字の間を這い回っている。 いつの間にか夕暮れから夜に変わっている。門の中は、外よりもいっそう深い夜に包まれているように見......
単語の意味
厳か(おごそか)
足・脚・肢(あし)
忍び足(しのびあし)
厳か・・・普段とは違うきちんとした雰囲気で、近寄りにくいさま。静かで落ちついていて、真剣にならずにいられない雰囲気があるさま。ふざけてはいけないような雰囲気。
足・脚・肢・・・1.動物の胴体の下から左右に分かれて伸びている部分で、歩いたり体を支えるのに用いる部位。とくに、足首から下の部分をさすこともある。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
2.台を支える棒状の部分。物の本体を支える、突き出た部分。また、地面に接する部分や、物の下や末端部分。「テーブルの足」
3.歩くこと。走ること。また、その能力。「足が速い選手」
4.行くこと。また、来ること。また、そうするための手段や乗り物。「客の足がとだえる」「足の便がいい」
5. 餅(もち)などの粘り。こし。
6.損失。欠損。借金。また、旅費。
7.その他、足の形や動きから連想されできた表現として、
・食べ物の腐りぐあいや、商品の売れ行き。「足がはやい」
・(脚)漢字を構成する部分で、上下の組み合わせからなる漢字の下側の部分。「照」の「灬(れっか)」、「志」の「心(したごころ)」など。
・雨や雲、風などの動くようす。「細い雨の足」
・(足)過去の相場の動きぐあい。
忍び足・・・忍ぶ(=気付かれないようにする)ように歩くこと。そっと歩く足どり。
ここに意味を表示
忍び足・静かに歩くの表現・描写・類語(歩く・歩き方のカテゴリ)の一覧 ランダム5
コンクリートの土間に下駄の鳴るのを警戒しながら近づく
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
廊下を、静かに猫のように歩いた。時間の波を壊さないように、満月の力を消さないように。
よしもとばなな / 銀の月の下で「まぼろしハワイ」に収録 amazon
あたかも盗人のように足音を偸んで
豊島 与志雄 / 理想の女 amazon
このカテゴリを全部見る
威厳・おごそか・重々しいの表現・描写・類語(印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
正木博士はここで一つ、静かな咳払いをした。私は又もビクリとさせられたが、それでも顔を上げる事が出来なかった。正木博士が吐き出す一句一句の重大さに、圧 しかかられたようになって……。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
威圧するような荘重な静けさ
徳永 直 / 太陽のない街 amazon
このカテゴリを全部見る
厳粛の表現・描写・類語(雰囲気・空気のカテゴリ)の一覧 ランダム5
底知れぬ冷やかな、厳粛な感じが、頻 りに首すじの処へ襲いかかって、全身がゾクゾクして来るのを我慢する事が出来なかった。
夢野久作 / ドグラ・マグラ
母が旅立つ前の日の夕食は、まるで最後の 晩餐 のように厳粛だった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「歩く・歩き方」カテゴリからランダム5
忍び入る猫のような足どり
岡本 かの子 / やがて五月に (1956年) amazon
熊のようながむしゃらな身の動かし方でやぶをくぐっていく
新田 次郎 / 縦走路 amazon
厄介な荷物のようになる足先
宮本百合子 / 伸子
階段を降り始める。春の大気に、彼女の靴音がそっと差し込まれている。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
「印象」カテゴリからランダム5
幕をおろす直前のオペラのように(最高潮に達する)
小林 信彦 / 世界でいちばん熱い島 amazon
この世のものとは思われぬ程の美しさ
夢野久作 / ドグラ・マグラ
思わず拍手を送るほどきれい
石井 好子「東京の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
泡雪のようなたよりないものである
林 芙美子 / 浮雲 amazon
「雰囲気・空気」カテゴリからランダム5
同じように静まり返っていても、どっかに人が隠れている部屋と無人の部屋では空気がちがうじゃないですか。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
みんな笑った。楽しかった。家族が好きだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
音もなく台所に入ってきたのを背中で感じて、私はソファー越しに振り向いた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
歩く・歩き方 の表現の一覧
印象 の表現の一覧
雰囲気・空気 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ