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皆、眼をくぼまし、 あぶら の浮いた薄ぎたない顔をしていた。三人はちょっとした事にもよく笑い、普段それ程でもない久世までがたわいなく滑稽な事を 饒舌しゃべ っていた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:73% 作品を確認(amazon)
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夜更かし
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......。 直子が眼を覚ました時は、もう家の中は暗かった。直子は湯殿へ行こうとし、途中、唐紙の隙間から座敷を覗くと、三人は未だ一つの座蒲団を囲み、同じ遊びを続けていた。皆、眼をくぼまし、脂の浮いた薄ぎたない顔をしていた。三人はちょっとした事にもよく笑い、普段それ程でもない久世までがたわいなく滑稽な事を饒舌っていた。 直子は身仕舞いを済まし、仙と一緒に夜食の支度をした。 三人は食事の間も落ちつかず、人生五十年だけやって、レコードを作ろうなど云っていた。 そして、又直ぐ始め、......
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海と西日の金に溶ける恋人の姿。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon関連カテ夕日・西日光に照らされた顔や姿
恐ろしい夕焼けを見た。  一生、忘れない。  あの日の円盤に匹敵するすごさだった。心動かされた。生きていたのだ。  時間は生き物だ。  何の気なしに私たちは街中を歩いていた。南国のように透明で乾いた陽ざしが、オレンジを帯びつつあった。赤い空に、暗い町並みは影絵のように浮かびあがっていた。  しかしそれはほんの序曲だった。  私たちは普段、東京で夕空を見るとき「あっちの、はるか遠いほうで、何かきれいなことをやっているな」と思う。  TVの画面を見るように、パンフレットの絵画を見るように。  でも、それから数分間の間に見たことは全然違った。  手で触れるかと思った。  透明で、赤く柔らかで、巨大なエネルギーが、町や空気の目に見えない壁を通りぬけて押してくるような迫力だった。息苦しいほどの、生々しさだった。  一日は一日を終えるとき、何か大きくて 懐かしくて怖いほど美しいことをいちいち見せてから舞台を去っていくのだ、と思い知った。実感した。  町に、自分にしみ込んでくる。なめらかに溶けて、したたり落ちる。  そういう赤が刻々と色を変え、オーロラのように展開していく。  もっとも美しく透きとおったロゼのワインや、愛妻の頰の赤、そういったもののエッセンスが、西のほうからめくるめくスピードでぜいたくに迫ってきた。  路地のひとつひとつが、ひとりひとりの人の顔が。赤く照らされては満たされていく、激しい夕焼けだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
夜明け前で、何もかもが青かった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon関連カテ青色(青い)夜明け
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