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(妊娠を感じる)私はその存在を下腹部にピンポイントで感じ取ることができる。今はまだ小さい。何かのしるしのようなものにすぎない。でもそれはやがて胎盤を得て、大きく育っていくことだろう。それは私から養分を受け取り、暗く重い水の中で徐々に、しかし休みなく着実に成長していくだろう。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 作品を確認(amazon)
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妊娠する・身ごもる
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(妊婦の)早苗は、その生を祝福されていた。出産が近づくにつれ、身の回りには、新しい命をこの世界に迎え入れるための様々な準備が整っていった。バスタオル、肌着、衣服、哺乳瓶、おむつ、おもちゃ、ベビーベッド、ベビーカー、抱っこ紐、チャイルドシート。……生クリームのような甘い白や、パステルカラーのピンク色が、日常を端から少しずつ染めていった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
(エコー写真)看護婦さんがやってきて、歯磨き粉よりもずっと大きいチューブから、ゲル状の透明な薬を絞り出してお腹に塗ってくれるの。その時の感触がとても好き。ゼラチンみたいに澄みきって滑らかな物質が、肌を撫でてくれるの。不思議な気持ちになれるわ《…略…》今度はお医者さんが、超音波装置と黒い管でつながったトランシーバーみたいな箱を、わたしのお腹に押しつけるの。さっき塗った薬のおかげで、それはとてもぴったりわたしに密着してくるわ。その時、モニターにわたしの身体の中が映し出されるの
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
呉青秀の胤 を宿して
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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道端でもかまわないすぐ横になりたいような疲労が来る。
梶井基次郎 / 城のある町にて
聴力検査で耳にする高い信号音に似た音が、微かに鋭く鳴り続けている。そのために、周囲の物音だけでなく、見るもの、触れるもののすべてが、彼女からすんでのところで妨げられていた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
耳の奥でビデオテープが途切れなく巻きもどっていくような耳鳴り。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
狂人ほど人間を斬る
吉川英治 / 無宿人国記
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