TOP > 風景表現 > 時間帯(朝・昼・夜) > 夜明け


カテゴリ検索 単語の意味
ふと、眼を 開いた時にはいつか、 四辺 は青味勝ちの夜明けになっていた。星はまだ姿を隠さず、数だけが少なくなっていた。空が柔らかい青味を帯びていた。それを彼は慈愛を含んだ色だと云う風に感じた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:87% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
夜明け
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......このまま死んでも少しも憾むところはないと思った。然し永遠に通ずるとは死ぬ事だという風にも考えていなかった。 彼は膝に臂を突いたまま、どれだけの間か眠ったらしく、ふと、眼を開いた時にはいつか、四辺は青味勝ちの夜明けになっていた。星はまだ姿を隠さず、数だけが少なくなっていた。空が柔らかい青味を帯びていた。それを彼は慈愛を含んだ色だと云う風に感じた。山裾の靄は晴れ、麓の村々の電燈が、まばらに眺められた。米子の灯も見え、遠く夜見ケ浜の突先にある境港の灯も見えた。或る時間を置いて、時々強く光るのは美保の関の燈台......
単語の意味
含む(ふくむ)
慈愛(じあい)
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵(すがた)
含む・・・1.口の中に入れて噛んだり飲み込んだりせず、そのままの状態のこと。
2.ある気持ちを態度に示したり、なんとなくにおわす。「憂いを含んだ表情」
3.ある範囲の中にその要素が入っていること。「サービス料を含んだ値段」
慈愛・・・親が子供に抱くような深い愛情。
姿・形・容・態・躰・體・軆・骵・・・1.身体の形。からだつき。人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。
2.身なり。容姿。
3.目に見える、人の形。人の存在。
4.物の、それ自体の形。物一つ一つの全体的な印象。
5.物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。
以下の文字は訓読みで、「すがた」と読める。
[形・容・態・躰・軆・體・骵]
ここに意味を表示
夜明けの表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ゆっくりと、天空は動く。月の光が薄闇に射してくる。
吉本 ばなな / ムーンライト・シャドウ「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
西日が私たちの足元に長くのびていた。
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
カテゴリ検索 単語の意味
同じカテゴリの表現一覧
時間帯(朝・昼・夜) の表現の一覧 
風景表現 大カテゴリ
表現の大区分